店員に代わるスタバ店舗のAIアシスタント
海外では、小売店舗やサービス業の中でも、AIによるチャットボットが導入されはじめている。スターバックスでは、「Starbucks Barista」というモバイルアプリをリリースして、ユーザーがスマートフォンから音声で商品の予約注文ができるようにしている。チャットボットに呼びかけると、店員がオーダーを聞くのと同様に、ボットが写真付きメニューの表示や、個数・サイズの確認、料金の決済までを行い、最寄りの店舗に行けば、待ち時間無しで商品を受け取ることができる。
米スターバックスでは、それまでにも「Mobile Order & Pay」というモバイル決済システムで予約注文を受け付けていたが、チャットボットとの音声会話により、ブレンドの調整やミルク、シロップの追加などにも対応した口頭での完全オーダーを実現させようとしている。
■Starbucks chatbotの紹介映像
背景として、スターバックスでは、モバイルアプリ経由の集客に力を入れており、アプリから注文すると、ポイント還元が受けられる特典プログラムを実施している。そのため、店舗によっては、ピークタイム時のモバイルユーザーが10~20%増加して、逆に店員だけでは、注文を捌ききれない状況が起きている。そこで店員の代わりに、接客対応ができるAIアシスタントの育成が急務の課題となっている。
スターバックスが開発するモバイルアプリのように、AIエージェントとの音声会話からオンライン注文へと誘導する方法は「ボイスコマース」と呼ばれている。
現状では、音声経由の注文はeコマース市場全体の1%未満と小さいが、英国の調査会社「Juniper Research (ジュニパーリサーチ)」によると、2023年までには、世界で80億台もの音声アシスタントデバイスが普及する。音声アシスタントを搭載したデバイスは、モバイルアプリやスマートスピーカーの他にも、自動車や冷蔵庫、トイレなどの住宅設備までに及び、音声経由のeコマースは800億ドルの規模になることが予測されている。
(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記事一覧 / JNEWSについて)
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2019.8.10
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ
■この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
・スマートスピーカーの生態系を築くアマゾンのビジネスモデル
・人工知能と消費者の関係を築くAIブランディングと商品開発
・感情分析で進化するコールセンター業務と広告マーケティング
・旅行予約サイトを補完する在宅エージェントの役割と報酬体系
・中国が描くテクノロジー社会の輪郭とヘルスケアビジネス
・訪日観光客向け多言語AIチャットボット導入モデル
(海外ネットビジネス事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)
これは正式会員向けJNEWS LETTER(2019年8月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。