環境ビジネス・エコビジネス事例集
  
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  有機農業で使われる自然の肥料として「ミミズ」のサイドビジネスが米国で流行っている。ミミズの取引単価は牛肉よりも高くて、養殖を専業とする人達もいる。
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有機農業ブームを追い風に成長する
ミミズ飼育のサイドビジネス
written in 2011/11/9

 生ゴミを分解するのにミミズが役立つことは日本でも知られて、ミミズを使った生ゴミ処理機(ミミズコンポスト)は売られているが、米国では、それよりも飛躍したミミズビジネスが盛んになっている。

これは、各地で有機農業への取り組みが熱心になってきたことが関係している。ミミズは無害で土を耕してくれる有益な生物として、有機農業には欠かせない。そのため、従来のミミズ養殖業者に限らず、一般の家庭でもミミズを飼育することが米国で流行しており、それをサイドビジネスとして手掛ける人達も増えているのだ。

米アイダホ州にある「Ecology Technology」は、ミミズの飼育方法を専門に研究開発する会社で、ミミズの飼育に必要なキットやマニュアル本などを販売している他、ミミズを売るための方法も指南している。

同社が販売する、初心者向けのミミズ飼育キットには、ヒーター機能を備えた飼育箱(約1.2×2.4メートル)に、土壌のPh(ペーハー)や湿度を測定するためのセンサー、飼育をスタートさせるのに必要なミミズ(約5千匹)、それに飼育の解説本3冊などをセットにして2,395ドル(約19万円)という設定。

それよりも上級者向けの「プロフェッショナル・キット(6,995ドル)」や「コマーシャル・キット(13,795ドル)」も販売しているが、同社は、設備や道具を売ることよりも、ミミズを飼育するためのノウハウ(マニュアル本やビデオ)を売ることのほうを本業としている。



本業、副業のいずれにしても、ミミズの飼育をビジネスとして行うには、育てたミミズを販売するルートを開拓することが肝心。買い取りをしてくれる業者もあるが、そこに頼っているままでは、売却金額は安く叩かれてしまう。

そこで、ネットオークションで直販することから始めて、継続的な売上を目指すのであれば、自前のサイトを立ち上げて、ミミズを必要としている農家や、家庭菜園の愛好者達を集客するのが良い。

「wormman.com」というサイトのオーナーは、わずか110ドルの資金でミミズの飼育をスタートさせた。当初は庭の土壌を良くすることが目的だったが、ペットの糞やキッチンの生ゴミを“エサ”にすることで、次第にミミズの数は増えていき、同じようにミミズを飼育してみたい人向けに、AOLの無料ホームページを使ってネット販売したところ、初年度に1200ドルの売上があった。

そこで、独自ドメインのサイトを立ち上げ、ビジネスの規模を拡大していった。現在では、ミミズ 250匹が43ドル、500匹で67ドル、それよりも大量に欲しい業者向けには5ポンド(約2.5kg)を150ドルで販売している。

ミミズの小売価格を重さ単位でみると、高級牛肉よりも高いことから、ミミズの飼育業は、家庭菜園と同じスペースでできるサイドビジネスとして脚光を浴びている。価格は需給のバランスによって変動するため、飼育者が増えると収益性は悪くなるが、自宅の生ゴミから増やしたミミズをお金にする発想には、見習うべき点がある。

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この記事の核となる項目
 ●廃棄ゴミからミミズを育成して売るビジネス
 ●メーカー・販売店と提携した下取り専門ビジネス
 ●ケータイ下取り会社のビジネスモデル解説
 ●自動見積り機能による買い取り希望者の集客方法
 ●大学生から教科書を買い取る古本サイトの仕組み
 ●ホームパーティ形式による貴金属の買い取りネットワーク
 ●商材を無償で調達する米リセールショップの経営
 ●分解して価値を生み出すレアメタル回収ビジネス
 ●不況と環境から生まれた「スワッピング」の新たな価値観
 ●環境ビジネスを収益化する基本モデル、エコトレードの仕組み
 ●ゴミを捨てると報酬がもらえるハイテクゴミ箱の開発市場
 ●都市鉱山から使用済み携帯電話を回収するビジネスモデル
 ●昭和の時代から変わらない廃資源回収ビジネスの業界構造


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