Amazon Echoの機能を拡張するスキル開発は、フリーランスや副業のエンジニアが手掛けやすい仕事として受発注されている。アマゾンはスキル開発者が収益化しやすい道筋を作ることで、Amazon Echoの拡販とアマゾン自体の収益増加を狙っている。
Amazon Echoを起点としたアマゾンビジネスモデル

JNEWS会員配信日 2018/2/5

 日本よりも一足早く「Amazon Echo」が発売されている米国では、その中核機能となるAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」向けのスキルが、既に15,000種類以上も開発されている。それらは、アマゾンが無料で公開している開発キット「Alexa Skills Kit」によって制作することが可能で、Echo以外のAlexa対応デバイスでも利用できるものになる。

開発の手順は、「スキルの目的とストーリーの設定」「台本の作成」「フロー図の作成」「対話モデルへの反映」という4段階になっており、キットで用意されているモジュールを組み合わせていくことで、プログラミングをゼロから行わなくても良い仕組みになっている。ソースコードを編集できる知識は必要になるが、簡単な機能であれば10時間程度でも作成することが可能だ。

Upwork」などのフリーランス・マーケットプレイスでも、Alexaスキル開発の案件が1,000~2,000ドル程度の予算で受発注されており、プログラミング経験のある副業者に適した仕事となっている。

Alexa Skills Kit(日本語版)

《Amazon Echoスキル開発の流れ》

アマゾンが「Amazon Echo」を発売する目的は大きく3つあると言われている。
1つは、Amazon Echoシリーズのデバイスを販売することによる収益。2つ目は、音声経由の注文によりアマゾンeコマースの売上を伸ばすこと。そして3つ目が、Alexaスキルを収益化できる道を広げて、スキル開発者の大量流入を促し、スキルの公開とホスティングに必要な「Amazon Web Services(AWS)」の契約収入(月額利用料)を増やすことである。

アマゾンでは、サードパーティ業者がAlexaスキルの開発に専念できる収益モデルを充実させることで、便利なスキルを増やし、さらにEchoデバイスの販売シェアが伸びることで、Alexaエージェントの影響力が消費者全体に広がることを狙っている。

2017年11月末にアマゾンが開発者向けにアナウンスしたブログによると、今後のAlexaスキルの収益モデルとして、スキル内でプレミアムコンテンツの販売ができる機能を実装することを発表している。課金システムには「Amazon Pay」が使われて、1回のみの決済と定期購読(サブスクリプション型)の2種類が用意される。

《Amazon Echoを起点としたアマゾン生態系》

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JNEWS会員レポートの主な項目
・Amazon Echoスキルの開発動向
・Amazon Echoが形成するビジネス生態系
・スマートスピーカーで変わる生活習慣
・スマートスピーカー購買層の分析
・次世代スマートスピーカーで広がる用途と可能性
・アマゾンが狙う職場向けスマートスピーカー市場
・Alexa for Businessのビジネスモデル解説
・AI時代に進化する著作権の価値とデータマイニング
・人工知能と消費者の関係を築くAIブランディングと商品開発
・働き方改革で浮上する在宅勤務制度導入に向けたノウハウ開拓

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JNEWS LETTER 2018.2.5
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