米ミレニアル世代が着眼するマイホーム投資の手法
現在の20~30代は、生まれた頃から不況の影響を受ける両親の姿を見て育ったため、将来への危機感は強く、節約をしながら投資で資産形成をしていくライフスタイルには関心が高い。ネットで多様な投資情報を収集することにも長けているため、新たな投資分野を開拓することにも積極的である。これは、株式や投資信託などの金融商品に資産を集中させて、金融危機が起きた時に全財産を失わないためのリスクヘッジでもある。
その中でも、自分の生活を豊かにできる分野に資金を投下して、プラスのリターンを得られることは理想的な投資スタイルになる。食べ物、住まい(住宅)、教育、健康、環境など、人間が生活していく上で必要不可欠なテーマに対して、投資的な思考を持ち、適正なリターンを得られるような生活スタイルに関心が高まっている
マイホーム問題にしても、長期ローンを組んで持ち家を購入するか、リスクを取らずに賃貸物件に住み続けるのが得かという問いに対しても、現代の若者は最適な答えを見つけようとしている。その具体策として、賃貸収入を稼ぐことも可能なマイホーム物件を購入することが注目されている。
2015年の設立で、米シリコンバレーを拠点に運営される「Roofstock」は、投資物件として既に入居者がいて収益化されている中古の戸建住宅(オーナーチェンジ物件)のみを掲載している不動産仲介サイトで、ミレニアル世代の投資家から人気が高い。
サイト上の物件情報には、立地条件の評価、近隣エリアの家賃相場、家賃の収益率など、投資家目線で役立つデータがわかりやすいスコアとして表示されている。
これらのデータを有効に活用すると、既に物件価格が高騰している人気エリアよりも、今後の成長が見込める有望エリアを開拓したほうが、将来の資産価値は高いことがわかる。
その中でも、偏差値の高い学校が近隣にあるほど、高年収の入居者が集まりやすい、という法則に基づいて算定される「ローカルスクールスコア」の指標は、今後の不動産相場が上昇していくエリアを探す上での参考になる。
■物件評価レポートの解説映像(Roofstock)
賃貸に適した中古住宅を購入しておけば、入居者が退去後にマイホームとして活用することができるし、家族のライフスタイルが変化した時には、再度賃貸に出して収益化することも可能なため、マイホームを有益な資産として活用することができる。
Roofstockが取り扱う収益物件を「戸建住宅」に限定しているのは、オーナーがDIYによる物件管理を行いやすく、マンション物件と比べて、業者に払う不動産管理コストを抑えられることが、理由として挙げられている。不動産投資の選択肢には、REIT(不動産投資信託)を購入する方法もあるが、この場合にも、裏では割高な物件管理コストが隠れており、株主に支払われる配当は薄いものになっている。
(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記事一覧 / JNEWSについて)
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2020.9.19
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ
■この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
・コロナ禍で見直される過疎地の空き家物件再生ビジネス
・VR/ARセールスにシフトする不動産業界の物件販売手法
・大都市から地方へと回帰しはじめる米国エリート人材の異変
・賃借しながら所有権を得られるマイホーム取得の新方式
・職住近接で求められる単身者向けマイクロアパートメント開発
・モノ依存から脱却するミニマリスト向け不用品売却サービス
※バックナンバー用ID、PASSWORDを入力してご覧ください。
(海外ビジネス事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)
これは正式会員向けJNEWS LETTER(2020年9月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。