イベント代替策で開催するウェビナーの収益化モデル
コロナウイルスの影響により、リアルな会場に集客するイベントは軒並みキャンセルとなっているが、その代替策として増加しているのが、ライブ配信型のオンラインイベントである。その中でも、事業者に向けたWebセミナーは、海外では「Webinar(ウェビナー)」と呼ばれて、コロナ対策関連のウェビナーに対する需要が急拡大している。経営者の中では、各業界別にコロナの影響がどのように起きていくのか、助成金の申請方法、従業員解雇についての法的な問題など、専門的な知識を入手したいというニーズが高いためである。
ウェビナーの開催形態には、有料と無料の2種類があるが、海外では会員登録をしている事業者に限定して、無料で参加できる権利を与えているウェビナーが主流である。
たとえば、カリフォルニア州の飲食業者を組織化している業界団体、カリフォルニアレストラン協会では、店内感染を防ぐ衛生管理の方法、従業員の雇用問題、家賃や銀行融資の返済を猶予してもらう方法、などの各種セミナーを開催して、会員事業者が無料で参加できるようにしている。希望するセミナーに申し込むと、ライブ配信に参加できるURLが通知される流れだ。
【ウェビナーの収益化とスポンサー提携】
オンラインで開催されるウェビナーは、有料で開催する方法もあるが、参加費を高くするほど集客は難しくなる。イベントとして盛り上げるためには、参加者は多いほうが良く、オンラインチャットを通した交流も生まれやすい。そこで、最近では「スポンサー付きウェビナー」の開催方法が、海外では主流になってきている。
これは、セミナーの内容と関連した企業をスポンサーに付けることで、視聴者の参加費は無料としながらも、講師謝礼などの経費はスポンサー料で賄う仕組みである。スポンサーになる企業側の利点は、セミナー冒頭部で自社製品の紹介ができる時間(3~5分)を与えられる、セミナー映像内にスポンサーロゴを表示させる、セミナー終了後の参加者に向けて、製品販促を兼ねたサンクスメールを送信できることなどがある。
ウェビナーの配信プラットフォームを2008年から提供して、これまでに8,000件以上のオンラインイベント支えてきた「WorkCast」によると、スポンサー付きのウェビナーは、参加者を優良な見込客に育てる効果が高く、オンライン参加者の2~3%は、スポンサー企業の商品を購入している。
ウェビナーで参加者とのエンゲージメントを高めるポイントは、ライブ配信中にチャットやライブ投票の機能で、双方向のコミュニケーションを充実させることで、参加者の92%はセミナーの最後でQ&Aのセッションを望んでいる。セミナー主催者は、その中で、参加者とスポンサー企業との対話ができる機会を設けることが、優良顧客を育てることに繋がっている。
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