オークション型個人ローン仲介とAIが決める金利設定
これからの個人ローン市場は、AIによる審査システムが普及することで、信用力の高いユーザーは、自身の個人データを積極的に公開するほど、低金利の融資を受けやすくなる。そのため、顧客が入札方式で最も安い金利を提示したローン業者を選ぶことも可能になる。
オーストラリアの「Lodex」はそれを実現しているサイトで、住宅ローンや自動車ローンの利用者と、複数の金融業者ともオークション方式でマッチングするマーケットプレイスを運営している。利用者の信用状況はLodexが審査を行うが、その指針としているのは、従来のクレジットスコアに加えて、同サイトが独自に分析する「ソーシャルスコア」の数値である。
利用者は、Facebook、Google、Yahoo、LinkedInなどで保有する自分のアカウントに、Lodexがアクセスできる権限を許可する。Lodexでは、入手した個人データから12,000以上の項目から分析して、数分以内に信用スコアを算定する。参加している金融業者は、信用スコアに基づいた貸出金利を算定して、入札をする仕組みである。
■Lodex
■サービスの紹介映像
このような信用システムの技術基盤となっているのが、SNSや銀行口座のアカウントへの自動アクセスを認証する「OAuth」というプロトコルで、ユーザーが個人情報の開示を許可することで、アプリが個人データにアクセスしたり、口座の残高照会をしたりできる。そのため、ユーザーが個人情報の開示を広く許可するほど、詳しい審査を行うことができ、その見返りとして、低金利の提示を受けやすくなる。
同じ方法は、生命保険の加入審査にも活用することが可能で、保険会社のAIアプリが契約者の医療情報にアクセスして、健康状態が良好な人ほど、安い保険料が提示される時代も近づいている。
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・JNEWS LETTER 2019.3.22
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