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ローコスト旅行者向け宿泊場所の
シェアリングサービス
written in 2012/3/18
事例:Airbnb

格安航空券とユースホステルなどの安宿を利用して、チープな旅行を楽しむ人達のことは、「バックパッカー」と呼ばれてきたが、その旅行ノウハウも、ネットやSNSの活用により進化してきた。その先導役となっているのが、「カウチサーフィン・プロジェクト」という世界規模の活動で、安宿に泊まる代わりに、無料で自宅に泊めてくれる相手をネットで探し出せるネットワークが広がっている。

 カウチサーフィンは、ホスト側の善意により無償で泊めてもらうことができる仕組みだが、実際には、旅行者がお土産を持参したり、ホストに外食をおごるなどの気配りも必要で、相応の費用はかかる。それならば、個人間でも、ある程度はビジネスライクに、宿泊場所の貸し借りをしたほうが気楽で良いのではないか、という発想から生まれたのが「Airbnb(エアビーアンドビー )」というサイトである。

個人の自宅を、旅行者の宿泊先として提供する仕組みはカウチサーフィンと同じだが、Airbnbの仲介モデルでは、旅行者が料金を払って泊めてもらうルールになっている。その金額はホスト(家主)が自由に決めるが、ホテルやアパートホテルよりも安い設定になっているのが普通で、ニューヨークなら10ドル、ハワイ25ドル、東京25ドル〜の料金で一泊することができる。

不動産屋やホームステイセンターなどに登録しなくても、Airbnbを使えば、自分が貸したい時に期間限定で、不労所得を稼ぐことが可能になる。欧州では1ヶ月以上のバケーションを取るのが一般的なため、その期間を旅行者に貸し出そうとするケースが多い。また、経済的に余裕がある人なら、自宅の他に、セカンドハウスを所有して、そちらをAirbnb経由で貸すことにより収益化する方法もある。

利用者の立場でも、4人家族で旅行先に1週間滞在するようなケースでAirbnbを使うと、旅行費用を大幅に抑えることができる。米ニューヨークなどは、ホテル代が高いことから、Airbnbの利用者が急増しており、最近ではホテル滞在者の数を上回るほどの勢いがあるという。

Airbnb自体のビジネスは、物件の宿泊料金に対して、貸し手(ホスト)から3%、借り手(旅行者)から6〜12%の手数料を徴収することを収益源にしている。自社の物件を保有せずに、貸し手と借り手の仲介だけで、合計15%近い手数料を得るのは上手いやり方だが、その中には、個人宅の貸し借りを円満に行うためのサポートや、クレームやトラブルの対応にかかるコストも含まれている。

■Airbnb
  http://www.airbnb.com/

《Airbnbの空室仲介モデル》
 

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この記事の核となる項目
 ●格安航空券とは何か?その種類と特徴
 ●エコノミー席でも多様な航空券の種類と販路
 ●旅行会社に取って代わるフライト検索サービスの台頭
 ●オンライン旅行業界で行われるアグリゲーションの仕組み
 ●ホテルより使い勝手が良いアパートホテルの活用法
 ●アパートホテルの採算構造と大家としての参入
 ●無銭宿泊を楽しむカウチサーフィンの旅行スタイル
 ●自宅を有料レンタルするためのプラットフォーム
 ●日本から仕掛ける海外旅行ビジネスの視点
 ●1万円の海外旅行を実現させる格安航空会社(LCC)の衝撃
 ●円高ユーロ安を好機と捉えた欧州ビジネスの狙い方と有望国
 ●世界最大19億人の市場を生む、ASEAN−中国自由貿易圏
 ●エコ旅行を支援するソーシャルサービスとソロ・トラベル市場
 ●副業として家賃収入を得る大家業の実態と物件管理の業界構造
 ●オーバーブッキングで帳尻を合わすホテル客室の予約管理術
 ●出張族をターゲットとした旅行ビジネスの潜在市場と商機


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