リモートワーク・リトリートは、通常のオフィスから離れたリゾート地などで遠隔勤務を行うワークスタイル。企業の新たな福利厚生になっている他、テレワークの適性を確かめるリモートワーク体験の環境としても活用されている。
遠隔勤務の適性を確かめるリモートワーク・リトリート

JNEWS会員配信日 2017/12/17

 一般企業の中でも、リモートワーク制度を設けることは、有能人材の離職率を下げるための有効策になる。しかし、従来のオフィス勤務よりも難易度が高い働き方になるため、すべての社員が適応できるわけではない。手順としては、本人が「リモートワーク希望」の申請書を出した後、会社側でリモートワークを許可するかの審査をするのが通例である。

ただし、実際にはリモートワークの試用期間を設けてみなくては、担当している職務の内容や、本人の資質が、新しい働き方に適しているかどうかはわからない。
そこで、期間限定のリモートワーク体験を提供するビジネスも成り立っている。

これは、「リモートワーク・リトリート」と呼ばれる市場とリンクするものだ。
リトリート(Retreat)とは、日常の環境から離れた隠れ家的な場所で、新しい出会いや体験をすることを意味する。社員にリトリートプログラムを提供することは、企業の新たな福利厚生としても注目されている。

2014年に設立された「Hacker Paradise」は、リモート勤務が可能な仕事を持っている人材を対象に、1回あたり約30人を定員として、世界のリゾート地で2~6週間のコワーキングをするプログラムを提供している。
主な参加者は、IT分野のエンジニアやデザイナーなどで、開催地には、快適に各自の仕事ができるコワーキングオフィスと、ホテルの個室が用意されている。

期間中は、他の参加者と共に食事やパーティをしたり、休日は観光に出かけることで、日常の組織とは異なる新しい仲間を作り、手掛けている仕事の情報交換や、事業提携の可能性などを話し合うこともできる。Hacker Paradise では、このプログラムを有料で提供しており、4週間で 約2,000ドルの参加費(現地までの交通費は別)を徴収している。

リモートワーカーにとって必要な資質は、仕事のスキルが高いことだけではなく、集団オフィスから離れた環境でも、“孤独”や“疎外感”に苛まれることなく、新たな人脈を増やしていけることも重要になる。企業では、このようなプログラムに社員を参加させてみることで、リモートワーカーとしての資質を確かめることができる。

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