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外見の印象を向上させる パーソナルアシスタント業の仕事 |
written in 2009/11/8
一般人がファッションの手本としているのは、人気の芸能人や有名人であることが多いが、彼らはすべて自分のセンスで髪型や服装を決めているわけでなく、各分野のスペシャリストをブレーンとしていることは察しが付くだろう。それと同様に一般人でも、外見上のアドバイスをしてくれるブレーンを持つことは大切である。
最近ではそれを担当する「イメージコンサルタント」という専門職が登場してきている。欧米では経営者、政治家、弁護士、医師など、社会的地位の高い人達が外見上の印象度を高めるためのアドバイザー役として、イメージコンサルタントと契約することが多くなっており、ファッションや美容に詳しい女性がプロのイメージコンサルタントとして起業するケースが増えているのだ。
金融とファッションという異業種で実績を積んだミシェル・スターリング氏が創業した、グローバル・イメージ・グループ社(GIG)では、複数の女性コンサルタントを抱えて、主に有名企業のビジネスマンを対象に、個別スタイリストとしてファッションのアドバイスをしたり、実際の買い物に同行する“パーソナル・ショッパー・サービス”を行なっている。
彼女達に求められる資質は、ファッションや美容に詳しいだけでなく、過去に自分もビジネスの現場で働いたことのある経験を持ち、男性の仕事環境や様々なシチュエーションを理解した上で、オンとオフの両面から外見上のアドバイスができることである。クライアントには、銀行や証券会社の上級マネージャー職、ITベンチャー企業のCEO、弁護士や経営コンサルタントなど、ビジネスの第一線で活躍している人達が数多くいる。
コンサルティングの内容は、クライアント一人ずつに個別の対応で、その人の職業や役職、個性、ライフスタイル、年齢、体型などから、最適と思われる洋服の色彩やデザイン、ヘアスタイル、アクセサリーの使い方などを導いていく。
次に、自宅のクローゼットを見せてもらい、所有している洋服の中からイメージに合うものと合わないもの選別をした上で、現在のファッション投資に対する評価を行なう。経済的に余裕のある人なら、毎月相応の予算で衣類は購入しているだろうが、自分のイメージに似合わない(または印象を悪くしている)服ばかりを買っているようなら“投資効率が悪い”という判断をして、投資(買い物)の改善計画を作成する。
そして実戦編として、女性コンサルタントが百貨店やブティックへの買い物に同行して、設定された買い物予算の範囲内で、最大限のイメージ向上が見込めるような洋服を選ぶ“パーソナル・ショッパー”を行なうのだ。その目的は、単に本人の買い物を代行するのではなく、体型や年齢、社会的な地位などに合った服の色調、デザイン、ブランドの選び方などを指導して、イメージ向上のノウハウを身につけさせることにある。
(女性のための起業テーマ一覧へ)
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●新時代に対応したエチケットマナー開発とデキる人材育成
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JNEWS LETTER 2009.11.8
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