コールセンター業務では、電話対応の後方支援をするAIアシスタントの実用化が進んでいる。AIが会話の内容をリアルタイムで分析し、顧客の感情を把握しながら、会話のスピードや話し方の助言をモニター上で指示することができる。
ホワイトカラー職の後方支援をするAIアシスタント

JNEWS
JNEWS会員配信日 2017/3/14

 人工知能はホワイトカラー職の仕事を奪うという話は各所でされているものの、活用次第では、優秀なアシスタント役にすることができる。特に電話による接客やカスタマーサポートの業務向けには、AIアシスタントへの潜在需要が高く、実用化も進んでいる。

MITの卒業生によって開発された「Cogito(コギト)」は、カスタマーサービスの担当者を支援するアシスタントで、電話応答時の「顧客と担当者」両者の会話内容をリアルタイムで分析して、会話のスピード、話す量、感情などをモニターし、担当者のディスプレイ画面上に、顧客の怒りを静めたり、満足度を高められる話し方の助言を表示する。

管理職の上司は、Cogitoがモニタリングするデータを分析して、どの担当者が良い成果を出しているのかを把握したり、接客マニュアルの改善に役立てることができる。

従来のコールセンター業務でも、電話中の会話は記録しているが、会話の内容をチェックできるのは、全体の1%程度に過ぎない。管理職がすべての電話内容を把握するのは不可能なため、電話をしてきた顧客の満足度を高めるノウハウは、電話オペレーターの裁量に任されている。

しかし、CogitoのようなAIアシスタントを導入することにより、コールされた電話の100%をリアルタイムで分析して、顧客満足度のパフォーマンスを数値データとして管理できるようになる。

また、人材採用のリクルート業務においても、人工知能は採用担当者の有能なアシスタント役になる。企業向けのリクルート管理システムを手掛けるFirstJob社が開発した「Mya」は、応募してきた人材の書類審査を75%まで自動化することができる人工知能だ。

Myaは、書類審査を通過した応募者に対してメッセージ機能で対話をして、面接日時のスケジューリングも行う。会社の規則や仕事内容などについて応募者から質問があれば、自動で返答をすることもできる。

質の高い人材を獲得することについても、Myaがリクルートサイトや求人情報誌など、複数の求人媒体別に、「応募→書類審査→面接→合格」まで各段階の通過率を測定して、効果の高い媒体に、より多くの求人広告費を振り分けることができる。

この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2017.3.14
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
AIエージェントが行うローン滞納の督促ビジネス
AIが投資判断をするロボアドバイザーのビジネスモデル
人工知能で消費者の気持ちを読み取る顧客体験マネジメント
AI顔認証で進化する監視カメラ市場への参入商機
AI時代に進化する著作権の価値とデータマイニング
人工知能が味覚を学習して成長させる地ビール製造
人工知能が商品の値付けをするアルゴコマース
※アクセスにはJNEWS会員ID、PASSWORDが必要です。

(テクノロジー4.0事例) / (トップページ) / (JNEWSについて)

これは正式会員向けJNEWS LETTER(2017年3月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。

JNEWS LETTER 2週間無料体験購読

配信先メールアドレス

※Gmail、Yahooメール、スマホアドレスの登録も可
 
Page top icon