JNEWS会員配信日 2015/9/4
同性婚が世界的に認められるようになった今、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーをを含めたLGBT層の購買意欲が高いことは各種の統計からも明らかになっている。彼らを対象としたマーケットは「レインボー市場」と呼ばれ、そこに流入する資金は「ピンクマネー」と呼ばれている。LGBTのリサーチを専門にしているマーケティング会社、Witeckコミュニケーションでは、米国内のLGBT購買力(2014年)を、8,840億ドルと見積もっている。
■America LGBT 2014 Buying Power Estimated at $884 Billion http://goo.gl/41SrkF
LGBTは子供のいない世帯が多いため、子育てや教育にかかる資金の負担が少なく、余裕資金を消費に回すことができる。また、周囲からの差別を受けないためにも、ファッションや身の回りの所持品には気を遣う習性があり、外食や旅行にもお金をかけている。気に入ったブランドやショップを見つけると、固定客として定着しすく、同じ仲間が集まるコミュニティでの口コミ効果も高い。
最近ではLGBTの権利が守られて、勤務先の職場から解雇されにくいことも購買力を押し上げる要因として浮上している。
ニールセンが LGBTの購買動向を調査した「LGBT Consumer report」の中でも、LGBT世帯は一般世帯と比較して、年間の買い物額が 10〜30%以上高いことが報告されている。eコマースの利用では、一般世帯より購入金額が35%も高く、さらに興味深いのは、リアル店舗では百貨店やディスカウントストアーよりも、地域の専門店を頻繁に利用していることである。
《LGBT消費者の利用頻度が高いリアルショップ》
・書店……………………72%
・酒屋……………………55%
・コンビニ………………35%
・ペットショップ………32%
・家電専門店……………28%
・健康食品ショップ……19%
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※数値(%)は一般世帯より高い割合
※出所:LGBT Consumer report http://goo.gl/ud9Gma
LGBTの購買特性が一般客と異なるのは、単に価格の安さで店を選ぶのではなく彼らに対して好意的、親切な店を探していることだ。その情報源としては、日頃から利用しているコミュニティを最も信頼しており、LGBTをターゲットにしたい企業やショップでは、そこを意識した広告宣伝を行う必要がある。
(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■JNEWS会員レポートの主な項目
●企業向けダイバーシティトレーニングと対策市場
●優良顧客ターゲットとしてのLGBT層
●ゲイ、レズピアンの所得状況について
●ゲイ、レズピアンが重視する消費項目
●企業が意識するLGBT向けマーケティング
●LGBT層が築く新たなブランド価値
●ピンクマネーが形成する購買マーケット
●LGBT消費者の集客と顧客開拓方法
●LGBT消費者への広告展開モデル
●日本でのLGBT対応と新商品開発について
●血縁と戸籍を超えて新たな家族関係が浮上してくる兆候
●同棲カップルが日本を救う少子化対策ビジネスの核心部分
●欧米企業が着目するレインボー市場の購買意欲と上昇志向
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.9.4
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