コミッション人材の報酬制度とチームベースペイ
JNEWS会員配信日 2017/3/23
スタッフを“社員”として雇用するのではなく、完全歩合の委託方式で採用する店舗業態は、もともと米国の美容業界から広がったもので、「コミッションサロン」と呼ばれている。業態としては古くからあるものだ。
委託美容師の報酬体系は、顧客が支払う料金の40~70%で、キャリアを重ねるほどレートが上がるように設定されている。カットやパーマなど施術の他に、化粧品や美容製品を販売することによる手数料も上乗せされるハイブリッド方式の報酬体系が構築されているケースが多い。
この方式は、モチベーションの高い美容師が集まりやすい反面、新規の人材が育ちにくい欠点がある。ベテランの美容師が固定客を既に獲得しているため、経験が浅い美容師は“自分の顧客”をゼロから獲得することが難しくなる。そのため、美容師の定着率は低く、職場(店内)の雰囲気も殺伐としてチームワークが損なわれるという欠点が指摘されている。
そこで最近では、成功報酬のレートを下げて、時間給と併用する給与体系へと回帰する動きが出ている。さらに、個々の美容師に成功報酬を与えるのではなく、チーム単位での売上目標を掲げて、その達成率に応じてチームのメンバー全員にインセンティブを与える「Team-Based Pay(チームベースペイ)」という報酬体系も考案されている。
チーム単位の報酬プログラムでは、メンバー全員の実力や労働意欲が一律ではなく、足手まといになるメンバーが出る懸念がある。しかし、ダメなメンバーも育てなければ目標の成果を達成することはできないため、メンバー同士がスキルを教え合ったり、コミュニケーションが活発になる効果が期待できる。この方法では、経営者が個々の美容師を管理する必要はなく、新人の教育や勤務シフトの調整についても、チームのメンバー間で自発的に行われる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記事一覧 / JNEWSについて)
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