JNEWS会員配信日 2015/1/26
これまでにも、業務の達成度に応じたインセンティブを払うことで、各社員のモチベーションを高める手法(ペイ・フォー・パフォーマンス)は、多くの企業が採用してきた。しかし、パフォーマンス重視の給与体系は、どうしても年長者の評価が高くなりがちで、若い社員にとって不利なことから、10〜20代のミレニアム世代には、それほどの効果が無いという報告も出てきている。
そのため、現状の実績だけではなく、各人材が備えている潜在的な能力、スキル、個性的な才能なども加味して評価をすることが提案されており、そうした給与体系が「ペイ・フォー・ポテンシャル」と呼ばれている。
たとえば、アルバイト人材に対しては、職務レベルと連動した時給の昇給システムを作ることは有意義だ。勤務年数は短くても、自発的なトレーニングを積むことで、等級がステップアップして時給が上昇していく仕組みを作れば、潜在的なポテンシャルを引き出すことができる。
これについては、スマートフォンから自由な時間に職務トレーニングができる、eラーニング教材の開発などに商機が見込める。
また、仕事に対する評価も、一人の管理職が査定をするのではなく、複数の上司や同僚が、多面的な評価をすることで、数字だけでは示せない、その人の人間性などが、職場や顧客に与えている貢献度を浮き立たせられる。
ファーストフードや飲食チェーン企業では、全国に数千人いるアルバイトの中から、ポテンシャルの高い人材を早期に発見して、正社員へと昇格できる道も作れば、彼らが、今後の企業を成長させていくためのキーマンになるだろう。
アルバイトを高度人材に引き上げる方法としては、マクドナルドなどが、社内で奨学金制度を作り、勤勉なアルバイト社員が大学へ通うための学費を支援することを行ってきたが、最近では、「Coursera」や「edX」など、無料で大学講座をオンライン受講できるカリキュラムを、社員教育に取り入れる企業が増えてきている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■Coursera https://www.coursera.org/
■edX https://www.edx.org/
■gacco(日本版の無料オンライン大学講座) http://gacco.org/
■JNEWS会員レポートの主な項目
●可視化できる人事制度への変革
●ペイ・フォー・ポテンシャルによる人材登用
●人材採用の新トレンド:ビデオカバーレター
●人材採用の新トレンド:ソーシャルリクルーティング
●労働派遣法改正による人事管理の変化について
●最適なシフトワークを導くスケジュール管理機能
●クラウド型タイムレコーダーのビジネスモデル
●タイムレコーダーを起点とした従業員管理システム
●ミレニアル世代を取り込むリクルートビジネスモデルの転換期
●医療費を削減する健康インセンティブ事業の仕組みと開発商機
●エリート女性を離脱させないためのフレキシブルワーク開発
●求人倍率の上昇局面に備えた新リクルートビジネスの最前線
●エリートチームを形成するプロジェクトワーカーの就労形態
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.1.26
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