起業家のための成功法則
  
Top > 起業家のための成功法則
  不動産投資の方法は、土地や物件を自ら所有するのではなくて、REIT(リート)を購入して分配金収入を得る方式へと変化している。銀行でも、余剰資金の運用先としてREITの購入割合を高めており、それがREIT指数の上昇にも反映されている。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
REIT(リート)を活用した
不動産投資の仕組みと資産形成
JNEWS会員配信日 2013/11/29

 人生のマイホームプランとして、持ち家と賃貸どちらが得なのかは、家族構成や仕事の内容(転勤の有無など)によっても違いがあり、一概にこちらが“正しい”という判断をすることは難しい。

しかし、持ち家志向が強いのは事実で、総務省の家計調査によれば、2012年には2人以上の世帯の持ち家率は81.4%と、過去最高値を更新しており、特に、低所得者層でマイホーム購入者が増えている。これには、住宅ローン金利が低水準であることや、消費税が上がる前に念願のマイホームを、という気持ちもあるようだ。

その一方で、年齢別にみると、若い世代の持ち家率は昔よりも低くなっており、40歳未満でマイホームを所有しているのは、1983年に42.2%だったのが、2008年には28.4%までに減少している。

《年齢別の持ち家比率推移》

 

いまは住宅ローンの金利が低いことから、「マイホームは買いやすくなっている」と思いがちだが、それ以上に各世帯の平均収入も下がっているため、ローンに対する負担は、昔よりも重くなっている。

《世帯収入に対する住宅ローン返済負担率の推移》

 

雇用や収入が不安定な時代となり、住宅ローンの計画が立てにくくなっていることを踏まえれば、「マイホームは買わない」という選択も間違っていることではなく、家族構成やライフスタイルに応じて、賃貸物件を乗り換えていく方法も悪くはない。むしろ、若い高所得者層の中では、マイホームを魅力的な資産とは捉えない、賃貸派も増えている。

不動産を「所有」から「賃借」に切り替える発想は、企業経営の中にも取り入られるようになり、大企業が自社ビルを一旦売却し、家賃を払って同じビルを借り受けるケースが相次いでいる。そうすることにより、有利子負債を減らしたり、新規事業へ投下する資金へと回したほうが、健全で積極的な経営ができるようになるためだ。

ビルの主な売却先となっているのは、「REIT(リート)」と呼ばれる不動産投資信託を運用する法人である。リート法人は、取得した物件から最大限の家賃収入を得られる努力をして、出資者である投資家に利益(家賃収入)を分配する。また、老朽化して収益率が落ちてきた物件は売却して、新たな物件に乗り換えることで、資産価値の減少を防いでいる。

《REITによる不動産投資の仕組み》

 

これからの不動産は「所有と利用との分離」が進むことになり、物件の利用者=所有者(物件オーナー)であることの必要性は、次第に薄れてきている。最近では、大型の商業施設や、ビジネスホテルチェーンが、自己資金を使わずにリートによる資金調達で物件を取得して、全国展開するビジネスモデルが普及してきた。

また、個人が「大家となって家賃収入を得る」ための方法も、リート投資の手法を使えば、物件の購入〜入居者の獲得や管理などにかかる手間と、資金面のリスクを省いて、家賃収入を得られるようになる。この手法は、不動産投資のノウハウとして理解しておくことが重要で、その知識はマイホーム計画にも活かすことができる。


この記事の核となる項目
 ●リートを活用したイオンモールの店舗展開
 ●リゾートホテル買収に使われるリート資金
 ●サラリーマン大家の問題点とリスクについて
 ●リート投資による家賃収入を複利で回す方法
 ●ローンの負担を減らすマイホームの賢い買い方
 ●マイホームを収益化する発想と方法
 ●空室を活用した時間制会議室とスモールオフィス賃貸ビジネス
 ●マイホームをシェアすることで住宅ローンをゼロにする方法


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2013.11.29
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●買い手主導のビジネスモデルへと転換する不動産業界の動向
 ●副業として家賃収入を得る大家業の実態と物件管理の業界構造
 ●マイホーム資産を守れ!目減りする"我が家"の担保価値
 ●売り手の都合で決まる住宅価格のカラクリと水面下で眠る過剰在庫
 ●社内の余剰スペースを収益化するシェアオフィス仲介ビジネス

(起業家のための成功法則) / (トップページ) /(JNEWSについて)