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  情報はどれだけの人に知れ渡ったかによって、その価値が変化していく。同じ 内容の情報でも、他人より早く知るのと遅く知るのとでは全く価値が異なる。情報の優劣や価値は、その情報が広がるまでの伝達スピード(織り込み速度)によって変化している。
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織り込み速度で判断する
ネット情報の優劣と“情報通”の在り方
written in 2006/6/9

 株式投資の世界では「織り込み済み」という言葉がよく使われる。これは投資銘柄に対して好材料または悪材料が出た場合に、株価がその情報の影響を反映してしまった状況のことを指す。そのため“織り込み済みの情報”には既に何の価値もない。例えば、ある電池メーカーがガソリンエンジンに替わる次世代電池の開発に成功したことが新聞に報じられたとする。すると、その会社の株価は一時的に急騰するが、日数が経過すると突然パタリと上昇しなくなる。それが「情報が株価に織り込まれた」時である。

そのため株式投資で勝ちたければ、情報が織り込まれる前の段階で株を買わなくてはならないが、最近ではその「情報が株価に織り込まれるまでの時間」が驚くほど短くなっている。これまでなら新聞で報じられてから2、3日は株価が上昇したような情報でも、最近では新聞掲載当日の株式市場が開く朝9時の寄り付き時点では高く買われても、前場が終わる11時頃には急落して前日と同じ水準またはそれ以下になってしまうことが少ない。つまり情報の織り込み速度は著しく高速化している。

その傾向は株式市場に限ったものではなく、あらゆる分野の情報に共通した現代の傾向だ。特に成長速度が速いIT業界においては、新しい情報がアッという間に“織り込み済み”となってしまう。織り込み済みの情報は、レースが終わった後の外れ馬券と同じで無価値になってしまう。ビジネスとして「情報」を活用しようとするのであれば、織り込み速度の特性を理解しておかないと、織り込み済みの情報ばかりを物色することで自分が“情報通”だと勘違いをしてしまうことになりかねない。
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この記事の核となる項目
 ●入手するタイミングで全く異なる情報の価値
 ●織り込み速度で判断するネット情報の優劣
 ●織り込み速度を遅らそうとする有料購読者の特性
 ●「情報の価値」と「情報を伝える価値」の違いについて
 ●無料新聞の登場に揺れ動く新聞社のビジネスモデルと収益構造
 ●報酬条件によって変わる口コミ情報の信憑性と真の口コミ伝道師
 ●発行部数を伸ばすだけでは儲からない無料情報誌(紙)の採算性
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