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ビジネス生態系を意識した 会社経営の多角化と新規事業の展開 |
written in 2004/11/2
会社の売上が順調に伸びて安定した利益を生み出せるようになると、経営者は次の事業を考えるようになる。一つの事業には(導入→成長→衰退)というライフサイクルが必ず存在するために、現在の稼ぎ頭となっている事業のみに会社全体の経営を依存していると、時代の変化や景気変動に業績が左右されやすい。
特に近年の事業ライフサイクルの寿命は短命化の傾向が顕著であるために、安定した事業部門の運営は信頼できる部下に任せて、社長は常に新規事業の開拓から立ち上げへと奔走するアグレッシブな経営が求められるようになってきた。ただし次から次へと“儲かりそうな事業”へと飛びつく乱脈な経営では、どの事業も大きな成功には至らずに資金は枯渇してしまうし、消費者からの信頼も失ってしまう。
かつてバブルの時代には「経営の多角化」が人気となって、多くの企業が本業とは異なる分野への新規参入を試みたが、その多くは実を結ぶことなく失敗してしまったことを反面教師とするべきだろう。
もちろん異なる分野への新規参入が戦略として間違っているわけではないが、成否の分かれ道となるのが「ビジネス生態系」を上手に作れるかという点である。熱帯魚の水槽の中に、性質の異なる魚を一匹入れただけで、生態系が崩れてすべての魚が死んでしまうのと同じように、ビジネスの世界においても“生態系”を意識して複数の事業をバランスよく組み立てていくことが大切である。
(起業家のための成功法則一覧へ)
●柔軟に捉えたビジネス生態系による事業の多角化
●事例:ヤフーからの集客を核としたソフトバンクの事業展開
●事例:飲食店経営ノウハウを軸としたすかいらーくの事業展開
●時代の変化に追い越されない新たな生態系の開拓と育成
●長生きする企業の分散化した収益構造と業態転換による市場開拓
●ドッグイヤーが逆回転するITビジネスの寿命と生き残り対策
JNEWS LETTER 2004.11.2
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