高齢者の免許返上を促す上で、マイカーに代わる新たな交通手段として「ライドシェアサービス」の規制緩和が検討されはじめている。世界各国でも、新たな運転免許制度を設ける条件付きでライドシェアサービスは解禁されはじめている。
世界で規制緩和されるライドシェアと配車アプリ市場

JNEWS会員配信日 2018/7/1

 ニュースでは、高齢者の運転による事故が連日のように報道されている。この問題を解決するには、事故を起こす前に自主的な免許返納者が増えるような流れを作るしかない。内閣府の交通安全白書によれば、75歳以上の運転免許保有者は平成29年の時点で 542万人で、75歳以上人口の3人に1人が免許を保有し続けている。さらに、今後も高齢ドライバーの数は増えていくことが予測されている。

《75歳以上運転免許保有者の推移》

しかし、円滑な運転免許の返上を促すには、代替となる移動手段を整備することが不可欠になる。東京都内を除けば、マイカー無しでも日常の買い物や外出に支障が生じない地域は少なく、ドア・ツー・ドアの移動手段にはタクシーを利用するしかない。しかし、日本のタクシー料金は世界で最も高く、毎日気軽に利用できるサービスにはなっていない。日本の旅客輸送手段は、自家用車(マイカー)の割合が全体の60%を占めており、タクシーの利用率は、わずか 0.8%しかないのだ。

《国内旅客輸送手段の内訳》

この状況からすれば、運転を引退する高齢者の移動手段として、新たな交通サービスを普及させていくことが不可欠になる。その筆頭候補に挙げられるのが、Uberのようなライドシェアリングである。

一般の個人ドライバーが乗客を有料で乗せるライドシェアリングは、安全性の問題から「禁止」としてきた国が多いものの、社会的な必要性が高まっていることは間違いないため、安全ルールを定めた上で、規制緩和が進められている。

たとえば、英国ロンドン市ではライドシェアリングを、従来のタクシーとは異なる「プライベートハイヤー」と位置付けて、ドライバーにはプライベートハイヤー用の免許取得を義務付けた上で、自家用車による旅客運送を認めている。他の国でも、新たな運転免許制度を設けた上で、ライドシェアリングを段階的に解禁していく動きがみられる。

《世界各国のライドシェアリング解禁動向》
 ※出所:諸外国におけるライドシェアの法環境整備状況(新経済連盟)

近い将来には、既存のタクシーとライドシェアリングの自家用車が混在する形で、公共交通サービスが再構築されていくのが、世界的な流れとみられている。その中では、1つのアプリで必要な場所に、適切な車両を手配できる配車サービス(配車アプリ)が重要な役割を担うとみられており、トヨタ、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツなどの大手自動車メーカーも、世界で成長する配車アプリ業者に対して出資を行うことで、次世代のビジネスモデルを構築しようとしている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
・配車アプリで再構築される公共交通サービス
・配車アプリを起点に形成される新たな生活インフラ
・配車アプリから広がるモバイル決済ビジネス
・多様な交通機関を統合するMaaSオペレーターのビジネスモデル
・高齢者向けライドシェア仲介サービスの仕組み
・細分化される高齢者送迎サービスの着眼点
・女性ドライバーが活躍する子ども向け送迎サービス
・自動運転テクノロジーが形成する新たな自動車業界の組織図
・ラストワンマイルの移動手段となるシェアサイクル事業の長短
・軽自動車を活用した宅配便ドライバーとしての起業と収益事情
・運転をリタイアした高齢者の外出を支援するライドシェア事業
・独居へシフトする高齢者の生活を見守るスマートデバイス開発

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