時間単位で自転車を借りられるシェアサイクルは、人口密度が高い都市部で目的地までのラストワンマイル(1.6km)を移動する手段として欧州、米国、中国で急速に普及している。ただし、欧米と中国ではシェアサイクル事業の形態には違いがある。
ラストワンマイルの移動手段となるシェアサイクル事業

JNEWS会員配信日 2017/9/19

 自転車のシェアリング事業(シェアサイクル)が世界で注目されはじめたのは2005年頃からこと。それまでにもレンタル自転車の形態はあったが、ITシステムでレンタルの管理ができるようになり、欧米や中国では、シェアリング自転車が都市の交通インフラとして欠かせない存在にまで成長してきている。

シェアサイクル事業は、自動車のシェアリング(カーシェアリング)よりも設備コストがかからず、自治体の支援も受けやすいために、人口密度が高いエリアで会員数を獲得できれば安定収益が見込める事業と期待されている。

NACTO(全米大都市交通協議会)の報告によると、米国内で 2010年には4社だったシェアサイクル事業者は、2016年には55社となり、レンタルされる自転車の台数も1,600台から 42,000台にまで増加している。それに伴い、自転車がレンタルされる回数も、6年間で87倍に急増した。1回の利用時間は約12分と短いことから、目的地までのラストワンマイル(約1.6km)を移動する手段として、バスやタクシーよりも便利な公共交通としての地位を確立しはじめている。


 ※出所:Bike Share in the US: 2010-2016

さらに、14億人の人口がいる中国はシェアサイクルの市場規模が世界で最も大きく、中国交通運輸局の調査では、2017年時点でレンタル自転車の台数は1,600万台、利用者数は1億6,000万人を超している。中国では環境汚染対策として、政府が公共交通手段としての「自転車」を奨励していること、それを商機と捉えた投資マネーがシェアサイクル市場に流入していることが背景にある。また、中国は自転車の生産国としても世界トップであり、レンタル用自転車の生産コストを安く抑えることが可能だ。

 シェアサイクルの進化を辿ると2つの転換期がある。1つは、2000年代からIT化されたシェアサイクルの管理システムが普及しはじめたことである。欧米では交通渋滞に悩む自治体が民間のIT企業と提携する形で、公営のシェアサイクル事業が構築されてきた。

そして最近では、利用者のスマートフォンを活用することで、システムを簡素化できるようになってきた。駐輪ステーション(ドック)を必要としない「ドックレス型」が開発されたことが、シェアサイクルの市場を急成長させる第2の転換期になっている。中国で普及しているのは、このドックレス型である。中国では、このドックレス型シェアサイクルが爆発的に増えているが、そこには問題点も浮上してきている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
・ドックレス型シェアサイクルの台頭
・中国シェアサイクル業者のビジネスモデル
・シェアサイクルの信用スコアシステム
・料金と車体性能によるシェアサイクルの差別化
・日本で求められるシェアサイクルの形
・自治体と民間が連携したシェアサイクル事業モデル
・日本版シェアサイクル事業の採算分析
・ウォーカブルシティへの都市再生と街をスコア化するビジネス
・コインパーキングからパーキングアプリへ変わる駐車場ビジネス
・カーシェアリングより難しい自転車シェアリング事業の採算

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JNEWS LETTER 2017.9.19
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