若者の関心を取り戻す都市型スポーツの特徴
JNEWS会員配信日 2017/7/16
日本のスポーツ産業は、大きく分けると「用品の販売」「施設の提供」「情報サービス」の3分野でおよそ5兆 円の市場規模がある。しかし、顧客層の高齢化やスポーツを楽しむスタイルの変化により、大きな異変が起きてい る。
スポーツ施設産業の中で約5割のシェアを占めているゴルフ場の売上は、1995年に1兆7880億円だったの が、2014年には8,890億円にまで減少。それに伴い、ゴルフ用品の売上も、6,260億円から2,510 億円にまで落ち込んでいる。ゴルフは施設(コースや練習場)の利用料と用具(クラブ)にお金がかかり、若者が手 軽には楽しめないスポーツの典型になってしまっている。
また、若者に人気だったスキー・スノーボードも、1998年には施設への来場者人口が1,800万人だった が、2013年には770万人となり、市場が6割近くも減退してしまった。スノースポーツを楽しむには、用具や ウエア代に加えて、スキー場までの交通費、宿泊代、リフト券などで1回につき5万円以上かかる。経済的に余裕が ない現代の10~20代にとって、これでは気軽に楽しむことができない。
若者のスポーツ離れは、他の先進国でも指摘されていることで、全米スポーツ用品協会(NSGA)の調査による と、野球やサッカーなどの人気スポーツでも、米国では10代の競技人口が減少している。理由は、学生ローン(奨 学金返済)の負担でスポーツに費やせる時間が減少していることや、人間関係に気を遣うチーム単位の活動を苦手と する若者が増えている等が考えられる。
しかし、若者がスポーツ自体に興味を失っているわけではなく、夢中になれる新たな対象を探している。その特徴 として、個人または少人数で行えて、特別な施設に行かなくても、身近な場所で行える都市型スポーツが注目されて いる。このトレンドには、スポーツ業界の枠組みを変革する可能性が示唆されている。
2020年の東京オリンピックでは、バスケットボールの「3オン3」、スポーツクライミング、BMXフリース タイル、スケートボードなどが新たな種目として採用された。いずれも若者からの人気が高く、都会の狭いスペース でも楽しめるものである。人気スポーツの変遷は、若者のライフスタイルの変化とも重なる部分が大きく、そこから 新ビジネスのヒントを探ることができる。(この内容はJNEWS 会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記 事一覧 / JNEWS について)
※米国都市部で人気の3on3イベント(GUS MACKER)
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