放課後等デイサービスからみた障害児支援ビジネスの構造

JNEWS会員配信日 2017/2/9

 日本の少子高齢化が進む中で、表立って語られない現実として、障害を抱える人達の増加がある。内閣府が公表している障害者施策の基礎データによると、身体に障害を抱えながら在宅で暮らしている人は、1970年には140万人だったのが、2011年には 386万人に増加。また、知的障害者(児)の数も、最近の10年で2倍に増えている。

データからみた障害者数が増えている理由は、病気の後遺症などで身体が不自由になる人が増えていることに加えて、国が障害者政策を重視するようになったことも関係している。昔ならば、健常者として扱われてきたケースでも、2004年からは「発達障害者支援法」が制定されて、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害などの症状が「発達障害」として定義されるようになった。法律では、国や自治体には発達障害の早期発見と支援を行う責務があることが明記されている。

子どもの発育や能力には個人差があるため、早い段間から“発達障害”のレッテルを貼ってしまうことには反対意見もあるが、政策の後押しによって、障害児に対する支援事業が、民間ビジネスとしても成り立つようになっているのは事実である。国が民間業者を“後方支援”する形で、整備を進めている障害児向けの施設には、以下のようなものがある。

この中でも「放課後等デイサービス」は、児童福祉法の改正に基づいて2012年からスタートした障害児向けの学童保育施設で、少額の資金で開業することが可能。
かつ、事業規模に対して高収益が見込めることから、新規の開業者が急増している。

放課後等デイサービスは、公的福祉の「障害児通所支援」に該当するもので、障害のある子どもは、市町村が発行する「受給者証」を取得することで、自立した生活をするための訓練や、書道や絵画など創作活動の講座に通うことができる。
利用者の料金負担は1割、残りの9割は国と自治体の財源から支給される仕組みになっている。

利用者(障害児の家庭)が支払う料金は、1回あたり1,000円前後だが、公的な給付金を併せると、施設側では児童一人につき1回およそ1万円の収入になる。
施設の利用定員数は「10名」が標準モデルとなっており、フルに10人の来所があれば1日10万円、月に25日間の営業ならば、約250万円の収入になる。

通常の学童保育や学習塾と比較すると、収益性は非常に高いため、障害児向を対象にした放課後デイサービスの開業が全国で増えている。このような障害者支援事業は、社会的役割が大きい一方で、ビジネスとして魅力を感じる参入者も少なくないのが実情である。そうした中で、福祉と営利の両立を図ったビジネスの形を今回のレポートでは考えてみたい。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
・放課後デイサービスの仕組みと採算構造
・求められる知的障害児向け教育カリキュラム開発
・障害者向け大学教育とアシスティブ・テクノロジー
・アシスティブ・テクノロジーの開発モデル
・訪問マッサージにみる公的保険サービスの問題点
・求められる福祉ビジネスのスペシャリスト
・高齢者の「閉じこもり」を解消する旅行付き添いサービス
・教育現場をデジタル化するEdTechサービスと電子デバイス市場
・介護業界への転職で築く業界人脈→独立開業への起業モデル
・放課後と休日の子どもをケアする世界のアフタースクール動向
・幼児のIQを伸ばす知能教室の開業スタイルと業界構造

この記事の完全レポート
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