営業社員から在宅エージェントに移行する旅行業界
JNEWS会員配信日 2017/2/1
企業は売上を伸ばすために「営業職」や「セールスマン」を大量に雇ってきたが、それも近い将来には消滅するかもしれない。顧客はネットで様々な商品知識を調べられるため、営業マンを頼らなくなっている。
平成22年の国勢調査によれば、約5,900万人いる就業者の中で、販売業務に従事している人の割合は13%だが、彼らの働き方も大きく変化していくことになる。小売店では、販売担当者が正社員から派遣社員、パートやアルバイトに移行しているし、さらにセルフサービス端末の導入で人員を減らす動きもある。
サービス業の中にも販売業務は含まれるため、販売スタイルの変化により、国内で1500万人近い労働者が影響を受けるとみられている。もちろん、販売に関わる仕事が無くなるわけではないが、時流に沿った、新たな職種へと切り替わっていくことになる。
その一つが、特定分野のエージェントとして、顧客の購買行動をサポートする専門職である。ネット上のセルフサービスで大半の買い物ができる時代でも、商品選びが難しかったり、複雑なサービス体系の商品を購入する際には、プロのサポートが必要になってくる。それをオンライン上で行うような仕事は、ネットとリアルの隔たりを埋める、新たな営業職として成立してきている。
具体例がみられるのが、旅行業界である。飛行機や鉄道のチケット、ホテルなどの予約は、ほとんどがオンラインでできるようになり、慣れた人ならば、すべての旅行手配をセルフで行うことが可能だ。それに伴い、旅行業界の雇用者は減少することが予測され、米国労働統計局の雇用予測プログラムでは、旅行代理店の雇用者数は、2014年から2024年にかけて、12%減少するとみている。
ただし、旅行代理店の仕事が完全に消滅するのではなく、富裕層や高齢者向けの旅行や、企業の海外出張を専門に扱うような代理店は生き残れる可能性がある。
そして代理店の形態は、会社から個人へとスモール化していくことになる。世界では、在宅で起業するトラベルエージェントが多数登場してきており、旅行業界における新たなキーマンとしての影響力を高めている。
※出所:Cruise Planners
一口に「旅行」といっても、一般的な家族旅行から、新婚旅行、定年退職の記念旅行、同窓会旅行、ビジネス出張など多岐にわたる。そのすべてが、“安さ”を追求したセルフサービスを求めているわけではないため、顧客の要望を聞いて、最適な旅行プランの提示~手配までに対応した、旅行エージェントへのニーズはある。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記事一覧 / JNEWSについて)
■JNEWS会員レポートの主な項目
・在宅エージェントを組織化した旅行ビジネス
・オンライン旅行会社の新たなビジネスモデル
・系列エージェントを“やる気”にさせる報酬制度
・社員からエージェント制にシフトする不動産業界
・不動産エージェントとしての起業モデル
・保険業界におけるコミッションビジネスの異変
・オンラインエージェント型の保険販売モデル
・テレワーカーに求められる条件とホームオフィス投資
・バックマージンに依存した保険業界の体質と生命保険のカラクリ
・2030年までに浮上する新職業のトレンドと専門スキルの磨き方
・ローリスクで安定収益を狙うコミッション型フィービジネス
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2017.2.1
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