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  アマゾン・ベンダーエクスプレスは、魅力的な商材を持っている業者がベンダー登録をすることで、アマゾンとの卸取引を開始することができる。スモールメーカーにとっては、小売りをする手間が省けるため、活用のアイデア次第で、新たなeコマースの形を切り開くことができる。
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アマゾンベンダーエクスプレスを活用した
新eコマースモデル
JNEWS会員配信日 2016/2/16

 アマゾンにはマーケットプレイスのコーナーがあり、中小企業や個人に対しても、商品の出品販売ができる場を提供している。さらにパックヤード機能として、商品の保管と出荷を代行する「フルフィルメント by Amazon(FBA)」も用意されている。

これらの機能を使えば、小売業者が労力とコストをかけずにeコマースを展開することが可能だ。実際に、FBA による成功例も増えており、商材に適したアマゾンの活用方法を研究してみることは有意義である。

そして2016年2月からは「Amazonベンダーエクスプレス」という新サービスが日本向けにリリースされた。これは、2014年から米国、ドイツ、英国のアマゾンが既に展開しているもので、ベンダー(売り手)登録をすることにより、アマゾンに対して自分の商材を卸売りすることができる。

ベンダーがオンラインで商品情報の登録と、テスト販売のためのサンプル商品(無償)を送付して、ユーザーからの需要が見込めると判断されると、アマゾンとの間で仕入れ取引を開始することができる。仕入価格は、類似商品の売れ行きなどに基づいたビッグデータ分析により自動算定される仕組みになっている。

《ベンダーエクスプレス取引の流れ》

○ベンダー登録後、無料のサンプル商品(1〜3個)をアマゾンに送付

○ベンダーは販売希望価格と仕入希望価格を設定

○アマゾンがサンプル商品をテストマーケティング

○ユーザーから需要があると判定

○ベンダー側の仕入希望価格がアマゾンの想定内なら仕入取引を開始

○仕入希望価格が想定より高ければ、アマゾンが低い仕入価格を再提示

これまでの卸小売業における取引開拓では、中小・個人の業者が大手の販路に食い込むことが難しかったが、膨大な販売データを蓄積しているアマゾンでは、「どんな商品がいくらで売れるのか」を膨大なデータとして蓄積しているため、業者の事業規模や知名度にとらわれず、有望な商材を受け入れることができる。

ただし、商品をアマゾンの販路に乗せることは、類似商品との価格競争に晒されることになるため、他とは異なる付加価値のある商品、高い品質や独自の機能を持つ商品でなければ、消費者の関心を引きつけることは難しい。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●ベンダーエクスプレスを活用した販路開拓
 ●アマゾン活用によるスモールメーカーの商品ブランド構築
 ●ネット販売の主力コンテンツになる商品ビデオ
 ●企業と動画クリエイターの仲介ネットワーク
 ●米国で起業するスモールメーカーの製品開発ノウハウ
 ●モノ作り起業を支えるメーカースペースの役割
 ●世界に広がる地域工房ネットワークの形態と特徴
 ●膨大な再生回数を稼ぎ出すアンボクシングビデオの効果と収益
 ●商品の価値変動を捉えた検索サービスとeコマースの価格政策
 ●円安メリットを活かしたアマゾン輸出による転売ビジネス動向

この記事の完全レポート
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