JNEWS会員配信日 2014/8/20
ケータイやスマホにカメラが搭載されて、誰もが簡単に写真を撮れるようになったことで、従来のカメラ・写真業界では、ビジネスモデルを変える必要性に迫られている。世界のデジタルカメラ市場は、前年比で3割近くも販売台数が落ち込んでおり、大手メーカーのキャノンやニコンでも、カメラに依存した収益構造からの脱却が急務の課題となってきている。
レンズ一体型のコンパクトカメラ(コンデジ)は、4年前と比べて出荷台数が半分以下に落ち込んでいる。スマホに搭載されるカメラの性能が高くなり、写真を友人に送ったり、SNSに投稿する時にも便利なことから、消費者があえてコンデジを購入しなくてはいけない必要性は急速に薄れてきている。
ただし、若干の希望がみえるのは、単価の高いレンズ交換型カメラ(一眼レフ)の市場は、まだ大きく崩れておらず、写真の魅力を訴求することで、もう一段の伸びしろが残っていることだ。
スマホやコンデジで写真の楽しさを覚えたユーザーの中で、“もっと良い写真を撮ってみたい”という気持ちが芽生えた人達は、一眼レフの世界へとステップアップをしていく。撮った写真をフェイスブックなどで披露して、友達からの「いいね」が多く集まれば、写真の腕を磨くことへのモチベーションになる。
さらに、「PIXTA(ピクスタ)」や「フォトライブラリー」のような写真素材サイトに投稿をすれば、自分の作品を収益化することもできる。写真を購入するのは、広告会社やWeb制作会社などが中心で、広告チラシやホームページの中に掲載する素材を探している。
これらの素材サイトでは、アマチュアのカメラマンでも、広告会社などが求めている写真の特性を理解して、それに合う作品を数多く撮影・投稿していけば、年間で 100万円以上の収入を得ることも可能だ。そのため、サラリーマンの副業としてや、パートの仕事を辞めて、写真撮影に取り組む主婦も出始めている。
そこからもう一段飛躍して、海外では「写真」を起業のテーマとすることで、成功する人達が多数登場してきている。新聞社や出版社の衰退により、従来のプロカメラマンの働き場所が減ってきている一方で、独自のアイデアや工夫により、写真撮影のスモールビジネスが開花してきており、その動向から日本でも通用する起業スタイルを探っていきたい。
■この記事の主な項目 ●ブライダルカメラマンとしての新たな起業スタイル
●子ども向けスポーツイベント出張撮影サービスの急所
●ペットフォトグラファーの着眼点と潜在需要
●不動産を専門に撮るフォトグラファー
●ビデオグラファーの開拓市場と収益モデルについて
●米国で流行する逆リクルートビデオの撮影ビジネス
●学校教師に求められるビデオグラファーの資質
●映像授業へと移行しはじめた学校教育と予備校ビジネス
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2014.8.20
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ
■この記事に関連したバックナンバー
●著作権料で稼ぐカメラマンと肖像権を売るモデルビジネス
●画像キュレーション「ピンタレスト」に熱中するユーザー特性
●プロとアマの境界線を越えたビデオカメラマンの新ビジネス
●ビデオコミュニティの台頭で浮上する新たな映像ビジネス
●ビデオ投稿を足がかりにした新たな起業スタイルと収益モデル
|