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  日本の自販機ビジネスには5兆円を超す売上規模があり、世界トップクラスだが、自販機の活用アイデアでは海外に負けており、そのユニークは発想からは見習うべき点がたくさん見つけられる。
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5兆円超のリアル市場を持つ
自販機ビジネスが進化していく形
written in 2013/1/8

 外国人が日本の街を歩いて感じることの一つに、「自動販売機が多い」ことがあるという。国内に設置されている自販機の総数は約500万台で、米国(約690万台)よりは少ないものの、人口や国土の面積からすると高密度して設置されているため、日本は自販機が世界で一番利用されている国といえる。

最近はコンビニの普及や、タバコや酒類の売り上げが落ちていることもあり、10年前よりも自販機市場は縮小してきているが、それでも自販機による商品の売り上げは、年間で5兆円以上ある。店舗の経営と比べると、自販機は設置や運用のコストが安く、無人で様々な商材を販売できるのが魅力である。

機種(商材)別にみた自販機の普及台数をみると、国内 500万台のうち、飲料の自販機が5割を占めており、その他には、コインロッカー、カミソリや靴下などの生活用品を売るものや、玩具の自販機などがあるが、目新しさの点では少し物足りない。

《自動販売機の機種別普及状況(国内)》

 

日本の自販機は、最新のエレクトロニクス技術が導入されている高機能マシンが主流で、飲料メーカーなどが直系で設置しているものが大半であることから、品揃えはコンビニなどと同じで、商品は定価での販売が基本だ。

一方、米国では、中小の業者や個人が自販機オーナーとなり、バラエティに富んだ商品を販売しているのが特徴。日本には少ないものとしては、菓子パンやサンドイッチなどの軽食を販売する自販機が多数あり、ファーストフード店が近くにない地域や、オフィスビルなどにも設置されており、食品だけで1兆円を超す売り上げがある。そうした中には、日本製の中古自販機が利用されているケースも多い。

《米国の自販機普及台数と年間売上額》

 

これからの自販機ビジネスは、大きく2つの視点からみることができる。一つはネットやスマートフォンと連携させて、商品の販売に限らず、様々なコンテンツやサービスを提供できる最新鋭のマシンを開発することで、斬新なアイデアや発想を持つベンチャー企業にとっては、参入の商機が見込める。

もう一つは、中古の自販機を安価で調達、改造や改装をして、独自の商品を販売するようなビジネスだ。一例として、これまでは、自販機売り上げの中で「タバコ」が占める割合は高かったが、無人のタバコ販売はNGという風潮が広がっていることから、タバコに使われていた中古自販機の再利用策が求められている。(※映像はタバコの自販機を、アート作品の販売に転用している事例)



日本は、高性能な自動販売機を作る技術にかけては、世界一の水準にある。しかし自販機の活用アイデアについては海外のほうが長けている面があり、各国の動向からはユニークな自販機ビジネスのヒントを見つけることができる。そこで今回は、自販機を利用したビジネス動向にスポットを当てることで、その先にある、無人店舗の輪郭までを捉えてみよう。

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この記事の核となる項目
 ●人の代わりに作業をするロボット型自販機
 ●販促マーケティングに使われるツイッター自販機
 ●タバコ自販機を再利用したアート作品の販売モデル
 ●中古自販機による釣り餌の販売ビジネス
 ●レンタルDVD自販機によるスーパーへの集客モデル
 ●カーペットクリーナー・レンタル自販機の収益モデル
 ●デジタルキオスクは専門職の仕事を奪うのか?
 ●ニッチ市場の開拓とモバイルで攻める現代版の行商ビジネス
 ●ネットとの連携で急成長するモービル・フードトラック市場
 ●医療・介護ビジネスの赤字を解決するオートメーション革命


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JNEWS LETTER 2013.1.8
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