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節税目的で広がるフリーマーケットと
フェイスブック上の副業
written in 2012/12/13

 2013年以降の政策として浮上してきているものに「増税」がある。政権交代によるスケジュールの変更はあるだろうが、中長期でみて、国民の税負担が重くなっていくことは避けられない。その中でも、生活に直結するのは消費税の値上げだろう。現在の計画でいけば、2014年に8%、2015年に10%へと引き上げられる見通しだ。

既に住宅業界では、消費税率アップを見込んだ人達からの受注が増えている。仮に、2000万円でマイホームを購入した場合の単純計算で、5%の消費税は 100万円だが、10%なら 200万円になる。それならば、今のうちにマイホームを購入しておこう、という心理も理解できる。

マイホームほど大きな買い物ではないにしても、消費税が10%になれば、1世帯あたりが支払う消費税の平均は約35万円/年と言われて、所得が低い世帯ほど、買い物の負担は重くなってしまう。

そこで知恵を絞りたくなるのが、できるだけ節税ができる買い物の方法を開拓することだが、そのお手本は海外から学ぶことができる。欧州諸国では、日本の消費税にあたる「付加価値税」が、20%前後と非常に高いことで知られている。しかし、生活必需品については軽減された税率が設定されているため、税率の安い商品を上手に買い求めることで負担を抑えている他、付加価値税を回避した取引も利用されている。

《欧州主要国の付加価値税率(2012年時点)》

●フランス……19.6%
 (書籍、ホテル、外食など7%/食品 5.5%/新聞、雑誌、医薬品は2.1%)
●ドイツ………19%
 (食品、新聞、雑誌、ホテルなどは7%)
●英国…………20%
 (家庭用燃料、電力は 5%)
●スウェーデン………25%
 (食品、ホテル、外食など12%、新聞、書籍、雑誌など 6%)
●スペイン……………18%
 (食品、医薬品など 8%、パン、小麦、ミルク、チーズは 4%)

付加価値税の支払いを回避するポイントの一つに、業者を介さない個人間の取引を活発にすることがある。日本の場合には、事業目的ではない個人の売買は消費税の課税対象にはならないが、欧州の付加価値税でも同様の扱いになっている。

個人でも「事業目的の取引」なら課税の対象になるが、その売買が「事業目的であるか、そうでないか」の解釈には曖昧なところがあり、街中で開かれているようなフリーマーケットでは、付加価値税は加算されていないのが実態。

税の負担が重くなるほど、節税できる買い物の方法が考案されているもので、そこに、ビジネスチャンスが潜んでいるのも事実である。たとえば、欧州で人気化している「Airbnb」は、個人の自宅スペースを旅行者に有料で提供できるプラットフォームだが、個人宅への宿泊に付加価値税はチャージされないのが通例だ。

その他にも、節税ができるサービスや取引モデルは、ネットとリアルの両方で見つけることができ、その仕組みや発想を理解することで、日本では未開拓分野の個人間取引プラットフォームを生み出すヒントになる。今回は、欧州の消費者がどんな節税術で買い物をしているのか、また、個人の副業で現金収入を得ているのかを掘り下げて紹介していきたい。

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この記事の核となる項目
 ●フリーマーケットによる現金収入の稼ぎ方
 ●フェイスブックを活用したサイドビジネス
 ●ネットの個人売買で安い買い物をする知恵
 ●国境を越えた買い物スタイルと軽減税率の関係
 ●個人間で助け合うシェアリング・エコノミーの影響力
 ●変化していく個人取引モデルの動向
 ●自分の空き時間を収益化する軽作業受発注サイト
 ●消費税引き上げを追い風に飛躍する個人間ビジネスの成功法則
 ●多国籍社会の中で浮上する飲食業への不満と新スモールビジネス
 ●時間単価を高める週末起業と高級志向で売る自家製料理
 ●10代で「自分のビジネス」を持つハイスクール起業家の台頭
 ●マイカーを交換するスワッピングと古着交換サイトの発想


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JNEWS LETTER 2012.12.13
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