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  いまは、ネットを使えば日本に居ながら国境を越えたビジネスが簡単にできる時代だが、肝心なのは日本とは異なる各国の商慣習を理解して、それに応じたビジネスマナーを習得することである。
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日本人が海外で起業する
バーチャルカンパニーの設立ノウハウ
written in 2011/11/2

 日本では地味なダークスーツを着用すること。女性は控えめにヒールの低い靴を履かなければいけない、できればパンツよりもスカートのほうが好印象。大切な商談は、夜のカラオケバーで行われて、飲酒の付き合いは非常に重要。自分のお酒は決して自分でグラスに注いではいけない。

これらは、海外から日本へ出張するビジネスマンに向けて解説されている、日本のビジネスマナーや習慣である。あながち間違っているとは言えないが、当の日本人からすれば、現代の常識とはズレていると思うだろう。

それと同様に、日本人が海外へ出てビジネスをする場合にも、知らない現地の常識や、間違って伝えられている習慣というのはとても多い。しかも、国によって常識はそれぞれ異なるため、相手のために良かれと思った行為が、逆に不快感を与えてしまうこともある。これらは、知識として学ぶのではなく、実際の経験から身につけていくしかない。さらに、そこからビジネスを成功させようと思えば、相当な海外経験やノウハウが必要になる。

いま海外に住んでいる日本人はおよそ 110万人で、国内人口の1%にも満たないが、しかもその中で、現地に根を下ろして定住している人は38万人しかいない。

では、世界で最も海外在住者が多いのは、どこの国民かといえば「中国」で、約4500万人の中国人が海外で生活やビジネスをしている。主な定住先となっているのは、欧米だが、彼らは収入の面でも現地の水準を上回っている。米国国勢調査による人種別の世帯年収をみても、中国人が多くを占めるアジア系世帯の年収は、白人世帯よりも高いことがわかる。

《米国における人種別の世帯年収(2010年)》

  

いまは昔と比べて、航空機のチケットは安くなったし、オンラインでも常に連絡を取り合えるようになっていることから、国際ビジネスの商機はたくさん見つけられるはずだが、海外で成功するには、その国の言語、文化、習慣を理解して、現地の人達との信頼関係を築いていくことが大切になる。

ビジネスのルールやマナーはもちろんのこと、約束の取り方にしても国によって習慣の違いがあるし、会社を設立して従業員を雇う方法、異なる通貨間による売上や利益の送金方法など、すべてをノウハウとして習得していく必要がある。

しかし、新興国では急速な経済の成長により、現地で通用するノウハウも日々変化しているため、独自の方法を開拓していこうとする思考や行動力が伴わないと成功は難しい。では、どんな点に着目していくべきなのか、今回は日本であまり知られていない南米の動向を交えながら、いくつかのポイントをみていきたい。

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この記事の核となる項目
 ●国によって異なる時間の流れ方
 ●一日の活動時間とアポの取りやすい時間帯
 ●ビジネスパートナーとの親睦の深め方
 ●世界のビジネススキルになるITと英語の習得
 ●ローコストで英語を習得するための方法
 ●就労ビザ無しで実行する海外での起業プラン
 ●従業員はモノトリビュートでテレワーク
 ●テレワークで行う会社の遠隔経営
 ●日本国内とは違う世界の企業慣習とビジネスルール(インド編)
 ●日本人教員を切り捨てられずに迷走する日本の英会話教育
 ●新興国のエリート人材が鍵を握る今後の国際ビジネス動向
 ●世界の有力企業が注目するブラジル経済と2億人の消費市場
 ●円高ユーロ安を好機と捉えた欧州ビジネスの狙い方と有望国
 ●1万円の海外旅行を実現させる格安航空会社(LCC)の衝撃
 ●欧州企業が推進するテレワーカー育成と社会保障問題の接点


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