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欧州の家族政策と子育て報酬を支払う
「親手当て」の仕組み
written in 2010/4/5

 民主党政権になって導入が進められている、子育て中の家庭を支援するための取り組みは、欧米諸国では既に行われており、「家族政策(ファミリーポリシー)」と位置付けられている。これまで日本の政府が号令をかけてきた“少子化対策”は、未婚の男女が出会える機会を増やして、婚姻率を高めることから、結婚後の女性が無事に出産をして、社会復帰するところまでを支援するという発想だったが、家族政策(ファミリー・ポリシー)は、父親、母親、子ども、という構成の“家族”が、安心して仲良く暮らせるための支援をすることを目的にしている。

 ●少子化対策───→[男女の出会い支援]+[出産の支援]
 ●家族政策────→[幸せな家族生活が送れるための支援]

少子化対策市場の中では“婚活(こんかつ)”という言葉が登場して、行政までがお見合いパーティを主催していたが、その成果として、婚姻数や出産件数が明らかに上昇したという報告は今のところ聞かない。それは適齢期の男女が、恋愛はできても、これだけ厳しい世の中では、結婚をして子育てをしていくことに“理想の幸せ像”を描きにくくなっていることは察しが付くだろう。

《婚姻件数と出生数の推移》

  婚姻件数と出生数の推移

そこで、男女を無理に結婚させようとするよりも、「幸せな家族」への憧れが抱けるような社会、独身者よりもファミリーのほうが生活しやすい状況を作ることが、国の政策としては重要になる。その具体的な取り組みとして期待されるのが「子ども手当て」ということだが、今後の商機が見込めるのは、年間5兆円超の支給額を起点とした、ファミリー向けビジネスということになる。

子ども手当てが、永続的に支給されるという保証はないものの、日本でも“家族に対する経済支援”という、パンドラの箱を開けてしまった以上は、有権者からの票や支持率を獲得する上で、各政党が手厚い家族政策を掲げなくてはいけなくなることは必至だろう。そして、欧米に習うのであれば、国がファミリー向けの施設やサービスを運営するのではなくて、各種の手当てを現金支給して、その資金の環流先となるファミリー事業は、民間に任せるという流れになる。

そこで今回は、欧米諸国における家族政策(ファミリーポリシー)の仕組みと、そこからどんなビジネスが成り立っているのかを学び、日本の子ども手当て開始に向けた商機を考えていくことにしたい。
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この記事の核となる項目
 ●親手当てを支払うドイツの家族政策
 ●欧州における家族政策の方向性
 ●民間ビジネスとして広がる家庭内保育の個人開業
 ●公的手当てに頼らない米国の家庭内保育サービス
 ●育児家庭が交代で子守をするケア・エクスチェンジの仕組み
 ●移民に頼るカナダの家庭内労働力とケアギバーの存在
 ●在宅介護セルフサービス時代の幕開けと新たな専門職の役割
 ●古い常識に縛られない新ファミリーの方向性
 ●婚姻数全体からみた再婚率の推移
 ●出産件数に対する婚外子の割合
 ●血縁と戸籍を超えて新たな家族関係が浮上してくる兆候
 ●介護保険の陰に隠れた家政婦サービスの業界構造と潜在市場
 ●同棲カップルが日本を救う少子化対策ビジネスの核心部分
 ●米国女性の旺盛な社会進出を支える保育サービスと出生率の関係
 ●新たな家庭の形態が生み出す「家族の絆を深める」ための市場
 ●個人でなく法人・団体と契約する育児支援サービスの仕組み


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JNEWS LETTER 2010.4.5
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