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  セカンドライフなどのバーチャルゲームがビジネスとして注目されているのは、ゲーム内で稼いだ仮想通貨がリアル社会の現金と換金できるためである。ゲーム通貨をリアルマネーに両替できるサービスが各所に登場しはじめている。
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ゲームをすることが“仕事”になる
仮想世界の通貨システム
written in 2007/1/22

 スーパーチェーンや家電量販店などで買い物する際に発行されるポイントには資産としての価値がある。たとえば 100万円分のポイントを持っていることは、その店で100万円の買い物ができることを表しているためだ。もっとも、その店が倒産してしまうとポイントの価値は消滅してしまうため、現金よりは危うい資産であり、利息が付くわけでもないので「ポイントをずっと溜め込む」というのはあまりお奨めできない。

しかしポイントが現金に換金できる市場があるとすれば、ポイントの価値にも違いが生じてくる。ポイントを得る方法には、買い物すること以外でも、ヤマダ電機のように来店するだけでポイントをもらえたり、アンケートに答えることでポイントがもらえることもある。あらゆる手段を使って蓄えたポイントを現金に換えることができると、それは「ポイント稼ぎ=仕事」という見方もできるようになる。

その動きが顕著に現われているのがオンラインゲームの業界である。この業界にはリアルマネートレード(RMT)と呼ばれるポイント換金の二次市場があって(2005/6/23号)、オンラインゲームで稼いだポイントやキャラクター、アカウントを他のゲームユーザーとの間で現金と交換することができるのだ。

オンラインゲーム業者がポイントの換金を認めてしまうと、それはカジノゲームと同様になってしまう懸念があり、ゲーム規約上は禁止しているものの、実際にはRMT業者がゲーム市場では“両替商”としての役割を果たしている。ゲーム通貨の換金を取り締まる法律は国内ではいまのところ存在しないため、RMTは違法というわけではない。水面下におけるゲーム通貨の換金市場は着実に成長しており、オンラインゲーム業界ではそれを商機として捉え始めている。

“ゲーム”と“カジノ”の境界線が曖昧であることはパチンコ業界を例にするとわかりやすい。パチンコ店で顧客が獲得した玉を現金に換えることは違法だが、一度“景品”を介して換金するという方法が抜け道として存在している。実際には、パチンコ愛好者の中で換金をしていない人はほとんどいないだろう。それと全く同じ仕組みというわけではないが、オンラインゲーム上で獲得したポイントが仮想資産としての価値を持ちはじめていて、それをユーザー間で交換、換金できる市場が新たな仮想世界のビジネスを生み出し、新たなタイプの億万長者も登場しはじめている。
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この記事の核となる項目
 ●ゲームをすることが“仕事”になる仮想世界の通貨システム
 ●グレーから透明化へ変わるゲーム通貨の換金サービス
 ●リアル経済に近づくゲーム社会の信用経済
 ●新たな仮想社会を築くセカンドライフの台頭
 ●億万長者を生み出すセカンドライフの収益構造
 ●税務当局が定めるゲーム世界の資産価値について
 ●仮想社会の中で資産家を目指すビジネスモデル
 ●換金性のあるゲーム通貨が資産であることの証明
 ●趣味と実益を兼ねたコレクションへの投資による資産の築き方
 ●国境を越えて"シマ"を拡げるオンラインカジノビジネス
 ●負け組とは侮れないネオニートの「雇われない生き方」の知恵


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JNEWS LETTER 2007.1.22
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