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ゴミを捨てると報酬がもらえる ハイテクゴミ箱の開発市場 |
written in 2006/11/19
コーラを瓶で買うことが主流だった時代、飲み終わった瓶を店に持っていくと10円をもらえたことを覚えているだろうか?それから数十年が過ぎて、飲料水の容器はペットボトルへと代わり、ゴミの分別にはややこしいルールがたくさんできた。現在のゴミ分別が上手に機能しているかといえば、必ずしもそういうわけではなく、ゴミの量は増えていくばかりだ。しかしその問題点を解消するヒントと商機は、古き良き時代のコーラ瓶に隠れている。
そもそもゴミの回収を人の善意だけに頼ろうとする施策には無理がある。ゴミの分別や回収が自分にとって何もメリットがなければ、忙しい現代人がわざわざ「他人のゴミまで拾ってやろうか」という気持ちにはならない。水は高いところから低いところにしか流れないのと同じように、ゴミを回収して再資源化するには、消費者がゴミをルール通りに分別して所定の場所に捨てることが“得”となるような仕組みを作らなければ、ゴミの回収〜リサイクル事業は上手に流れていかない。
ゴミの再資源化モデル作りについては行政に任せるとして、起業家の視点でこの分野の商機を掘り起こせるのが「新しいゴミ箱の開発」である。そもそも、人手によって種類別にゴミを分別するというのはとても非効率なことであり、それが自動化できるゴミ箱を望む声は大きいし、さらに発想を飛躍させて“コーラ瓶の10円”のように、不要になったゴミを回収することでお金や何らかの特典(ポイントなど)がもらえるゴミ箱があれば、皆が競ってゴミを探すようになるだろう。
じつはそんな試みが欧米では既に実用化されつつある。これは「リバースベンディングマシン」と呼ばれるもので、自動販売機を逆さまにしたコンセプトの機械だ。従来の自動販売機はお金を投入することで商品を受け取るが、リバースベンディングマシンでは、不要なゴミを機械の中に入れる(捨てる)ことでお金やポイントがもらえるというものである。これを次世代のハイテクゴミ箱と捉えると日本国内でも通用する新たな静脈ビジネスが見えてくるようになる。
(注目の新規事業一覧へ)
●ゴミ回収者に報酬を与えるリバースベンディングマシン
●資源の買い取り機能を持つハイテクゴミ箱
●リバースベンディングの要となる資源ゴミの換金相場
●ゴミ回収のインセンティブとデポジット制の関係
●デポジット制(預り金制)によるゴミ回収のビジネスモデル
●モノを捨てることに金がかかる時代のリサイクル関連ビジネス
●買わずに無料で仕入れるリサイクル商品輸出ビジネスの構造
●独自の回収ルート開拓が鍵となるリサイクルビジネス攻略法
●家電リサイクル法で求められる廃棄製品の静脈物流システム
JNEWS LETTER 2006.11.19
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