JNEWS会員配信日 2015/7/6
美容サロンの経営者にとって、美容師の人件費はサービスを提供するための「固定的な原価」という位置付けにあったが、顧客がネットから手軽に予約できるようになったことで、店と美容師との関係にも変化が生じてきた。
顧客は、「店」に対して予約をするのではなく、「気に入っている美容師」を指名して予約を入れるため、雇用のオンデマンド化が進んでいるのだ。
「StyleSeat」は、全米各地の美容サロンに予約機能を提供しているサイトだが、予約の対象は「店」ではなく、すべて「個人の美容師」になっている。利用者は、各美容師が公開しているプロフィールと、施術内容を紹介した写真や動画から、自分のセンスやイメージに合う人を見つけて、各コースの料金を確認した後、オンライン予約をすることができる。
所属しているサロンの住所や地図も表示されるため、予約した日時に来店すれば、指名した美容師に担当してもらえる。
StyleSeatには、全米で32万人の美容師が登録されている。個々の美容師に対して自身のホームページを提供するというコンセプトで、基本的なプロフィールの公開とオンライン予約機能は無料で利用することができる。
さらに、過去に来店してくれた顧客に対して、プロモーションのメールを送信したり、高度なスケジュール管理機能を利用したい場合には、月額25ドルと35ドルの有料コースへと移行する仕組みになっている。
■StyleSeat https://www.styleseat.com/
■StyleSeatを紹介したニュース映像(Bloomberg Television) https://youtu.be/lUkt9B3WF-E
このような予約プラットフォームが普及してくると、美容師は「店」に依存しなくても、自分の顧客を獲得しやすくなる。ただし、施術の設備は必要になるため、店に所属する形でのフリーランス化が進むことになる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■JNEWS会員レポートの主な項目
●Uberからみるオンデマンドワーカーの実像
●オンデマンド仲介プラットフォームの構築方法
●専門職種へシフトするオンデマンドワークの方向性
●美容サロン経営にみる雇用のオンデマンド化
●日本でのオンデマンドワーカー掘り起こしについて
●15年後に切迫した労働人口激減と外国人就労者招聘マーケット
●停滞するネットスーパー事業と急成長するインスタカートの対比
●多分野に広がるUber型ビジネスモデルの応用と付加価値サービス
●シェアリング経済で豊かに暮らすネオシェアラーへの成長過程
●スキルシェアリングによる労働市場のセカンダリーマーケット
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.7.6
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