JNEWS会員配信日 2014/11/7
忙しい消費者にとって、必要な時に、希望する場所に車を呼べる「Uber」のようなサービスは使い勝手が良いものだが、車以外でも、顧客からの予約を受けて、指定された場所に出張してサービスを提供する、オンデマンド・デリバリー型のビジネスは各分野で開発されている。
店舗を構えて従業員を常駐させて来客を待つよりも、スマホやネットから予約を受け付けて、顧客が希望する場所へ出張するサービス形態のほうが、固定的な経費(家賃や人件費)の負担を減らして、効率的なビジネスをすることができる。
Uberでも、車を仲介(配車)することの他に、他業者と提携する形で、オンデマンド・デリバリーが成り立ちやすい新市場を模索している。
「Glamsquad」は、スタイリストが顧客の指定した場所に出張して、髪のセットやメイクをするサービスを提供しており、出張料を含めた料金は50〜160ドルの設定。現在は、ニューヨークとロサンゼルスを対象エリアとしている。
このサービスは、女性が結婚式やパーティに出かける時などに利用されているが、ニューヨーク・ファッションウィークの期間中(2014年9月)は、Uberの配車サービスとセットで利用した顧客に対して、通常150ドルの施術を 40ドルで行うキャンペーンを実施した。
UberとGlamsquadの利用者では、重なる層が多いとみられており、このキャンペーンは、それを確かめるテストマーケティングとしての目的がある。
また、ロサンゼルス市のサンタモニカでは、Uber自身が「uberFRESH」という、ランチのデリバリーサービスを1週間ほど実験的に行っている。市内4軒のレストランと提携して、Uberのユーザーがアプリからランチメニューを注文すると、10分以内にドライバーが配達する試みだ。
食事のデリバリーサービスを行っている業者は多数あるが、配達に30分〜1時間程度はかかるのが普通である。それを、Uberの強みである配車システムを活用して、注文から10分以内でランチの配達を実現させようとするものだ。このサービスは「UberEATS」として正式にリリースされている。
Uberと会員ユーザーとは、スマホアプリによって結ばれているため、アプリの機能を随時追加することで、車に限らず、様々なデリバリーサービスをメニューに加えていくことが可能だ。上記のようなサービスは、配車アプリの中で、特定のキャンペーンコードを入力するだけで、すぐに利用予約ができる仕組みになっている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■JNEWS会員レポートの主な項目
●付加価値を高めたライドシェアリング
●Uberが模索する新たなデリバリーサービス
●Uberが目指しているサービス多角化のイメージ
●スマホアプリが起こすデリバリー2.0の動き
●オンデマンド医師による往診サービス
●法人をターゲットにした歯科診療のデリバリー
●超ローカル・デリバリーサービスの将来形
●個人ドライバーが副業として参加するライドシェアリング市場
●医師との提携により価値を高める健康ビジネスの立ち上げ方
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2014.11.7
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