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サブスクリプション型で生まれ変わる
小売業のビジネスモデル
written in 2012/4/2

 もともとサブスクリプション・ショップは、各メーカーが抱えている不良在庫を短期間で処分する目的のフラッシュセールから進化してきたものだが、定期購入する会員数が増えることにより、新たな製造小売業のビジネスとしても成立するようになってきた。

「JustFabulous(ジャストファビュラス)」は、月額 39.95ドルの会費で靴とバッグを毎月入手できるサブスクリプション・ショップだが、投資会社などから6200万ドル(約51億円)の資金を調達して、積極的な会員拡大のプロモーションを行い、2010年のサービス開始から現在までに250万人の会員を獲得している。

毎月提供される商品は、米ファッション界で活躍するスタイリストやデザイナーによって企画されるオリジナル商品だが、生産はベトナムと中国で行っている。各会員が好むファッションによって、何種類かの「スタイル」が用意されており、それに応じた新商品が毎月発送される。

ただし、新商品の詳細は毎月1日にサイト上で公開されるため、それを見て「自分には不要」と思えば、5日までに「今月はパスする」旨の申請をすることができ、当月の会費(39.95ドル)はチャージされない。その申請が無ければ、6日以降に会費の決済と商品の発送が行われる仕組みになっている。

■JustFabulous
  http://www.justfab.com/

《JustFabulousのビジネスモデル》

  

サブスクリプションの会員数が数万人以上の規模になれば、毎月の安定した販売数が確保できるため、ショップがオリジナルの商品を開発することも可能になってくる。さらに会員数が増えるほど、高品質で値打ちのある商品を提供することが可能になる。

これは、ユニクロやZARAが「製造小売業(SPA)」でアパレル業界に革命を起こしたのと同じか、それ以上のインパクトがあり、今後はサブスクリプション型で固定客の基盤を持つ新ブランドが多数浮上してくることも考えられる。

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この記事の核となる項目
 ●フラッシュセールから派生するラッキーバック
 ●福袋商法とソーシャルコマースの融合
 ●欧米で急成長するサブスクリプション・コマースとは
 ●サブスクリプション型通販モデルの解説
 ●返品可能な靴販売のサブスクリプションモデル
 ●限定アクセサリーを毎月発売するサブスクリプションショップ
 ●サンプル化粧品の定期発送〜フルサイズ商品の販売モデル
 ●250万人の会員顧客をベースにした新ブランド展開
 ●サブスクリプション機能のプラットフォームビジネス
 ●サブスクリプション型のプレゼント販売モデル
 ●ソーシャルな友達人脈を販路としたホームパーティビジネス
 ●品物ではなく「ギフトカード」で贈るプレゼントの新スタイル
 ●素人ブログに着目するファッション業界のブランド構築術
 ●ユーザー参加で需要を先読みするソーシャルプロダクト開発
 ●新聞チラシ広告に変わるオンラインタイムセールの台頭


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