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  個人に比べると、企業のツイッター活用は遅れているが、上手にフォロアーを増やして情報発信することにより、広告費をかけずに新規客の獲得やリピート客の維持をすることは可能。成功の秘訣は、一方的な宣伝行為をするのではなく、社内のブレーンとして一般消費者を引き込むことにある。
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企業から見たツイッター活用の
ビジネスモデルと集客ノウハウ
written in 2010/1/12

 国内でも先進的な個人ユーザーは次々とツイッターの利用を始めているが、動きが遅いのが“企業”である。当初はツイッターが「つぶやきメディア=ぼやきや独り言の類」として紹介されたことから各方面で誤解を招いているが、その本質が「インフルエンサー・メディア」、すなわち口コミを伝染させる速報メディアであることに気付けば、広告宣伝に莫大な資金を投じている企業こそ、ツイッターの活用法は攻略する必要がある。

企業がツイッター上で何十万人、何百万人というフォロアーを獲得して新製品や新サービスの情報を発信できれば、それは年間で数十億円分の広告費に相当する。そのため米国では、企業もツイッターアカウントを開設して、フォーローしてくれたユーザーを対象に豪華懸賞が当たるキャンペーンなどを行なうケースが増えてきた。

《企業のツイッター・キャンペーン例》

  

しかし、ツイッターはソーシャル性が強いため、懸賞がフォロアーの獲得や広告目的であることをユーザー側に悟られてしまうと、折角のキャンペーンが上手くいかない。ツイッター上での集客ノウハウについては、マスメディアによるマーケティングや、ネット広告で大手ポータルから自社サイトにユーザーを送客してもらう方法とも異なるものである。たとえば、米マクドナルドの公式ツイッターサイトにしても、フォロワー数はまだ1万人前後と、メジャー企業のわりには少ない。

米国でツイッターを効果的に活用している企業例としては、靴のオンライン販売を手掛けて急成長中の「Zappos(ザッポス)」があり、約160万人のフォロワーを獲得している。ただしこのツイッターサイトでは、商品の広告などは一切おこなわず、CEOの Tony Hsieh氏が近況や今後の経営方針を語る、いわば“社長ブログのツイッター版”として運営されている。同社は、CEOばかりでなく、ほとんどすべての社員がツイッターのアカウントを取得して、業務報告や社内の様子などを発信しており、その内容は一般にも公開されている。



この様なスタイルが、消費者からの支持(フォロー)を集めるソーシャルメディア活用のお手本といえるが、日本ではソフトバンクが孫社長号令のもとに全2万人の社員がツイッターを使い始めると先日発表された。ツイッターの活用が日本の会社組織に馴染むかは、その社風や経営者と従業員の関係によっても変わってくるものだろう。

 Zapposの例からもわかるように、企業がツイッターで成功する秘訣は、自らが商品の宣伝をするのではなくて、消費者を味方に付けて口コミを広げてもらえる仕掛けを作ることにある。しかし大方の企業は独力で実行することが難しいことから、それを請け負うツイッター専門のマーケティングビジネスも登場している。

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この記事の核となる項目
 ●ネズミ算的に拡大するソーシャルメディアの影響力
 ●ツイッター上で口コミ情報が広がる流れ
 ●ビジネスにおけるツイッター活用の動向
 ●テレビCMと連携した企業のフォロアー獲得例
 ●160万フォロアーを集める企業のツイッター活用術
 ●消費者を味方に付けるツイッター・マーケティング
 ●消費者と対話する新たな製品開発スタイル
 ●ツイッターとの連携による製品開発の流れ
 ●ツイッターロボットによる口コミの連鎖反応
 ●グーグルが仕掛ける携帯ビジネスの革命と消費者の未来生活


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