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急増する老人福祉施設を商圏として狙う
シルバーサービス

 郊外を車で走っていると大きな建設現場をよく見かける。数年前までなら大方の工事はショッピングセンターなどの商業施設、またはマンションを建設しているものだったが、最近では老人介護や福祉のための施設であることが少なくない。厚生労働省の統計によれば、全国における老人福祉施設の数はここ10年間で急速に増えている。

《全国にある老人福祉施設の推移》
 1990年1995年2000年2001年
老人福祉施設6,506施設12,904施設28,643施設31,037施設

  ※出所:平成13年社会福祉施設等調査(厚生労働省)
これからもたくさんの老人施設が新設されて、そこには「老人関連施設の経営」という大きな市場が存在するわけだが、同市場には医療法人や、生命保険会社など大手企業が入り乱れて参入してくるために、中小企業の新規事業、個人の起業テーマとしては難しい。そこで視点を少しずらし、これらシルバー施設を顧客対象とするようなサービスを考えてみると、介護市場参入の新たな道が見えてくる。

 老人関連施設の急増によって派生する付加的な市場としてわかりやすい事例の一つに「コントラクトフード・サービス」がある。「コントラクトフード(contract food)」とは、会社や学校などが社員・生徒のための飲食設備(社内食堂など)を設置するにあたり、その運営が外部の業者に委託されている形態の飲食サービスのことを指す。レストラン、給食関連の企業がコントラクトフード事業を手掛けて、契約先となっている会社や学校内にある社員食堂、学生食堂などを運営している。一般的なレストラン事業と異なり、毎日安定した利用者数が見込めるために、企業・団体との契約さえ獲得できれば手堅い飲食ビジネスを展開することができる。


この記事の核となる項目
●拡大する老人施設向けのコントラクトフード市場
●米国におけるシルバー施設の動向
●老人ホーム入居者向けの移動型衣料販売(海外事例)
●老人ホーム入居者の趣味・生き甲斐を支援するサービス(海外事例)
●介護施設の危機管理を支援するサービス(海外事例)
●シニア向け非医療ケアビジネスの未開拓市場と可能性


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2003.6.16
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