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自由を望むスペシャリスト達の
就労形態と労働環境の地殻変動
written in 2003/11/2

 総務省の労働力調査によれば、正社員として常時雇用される数が5年連続で減少している一方で、臨時雇は増加傾向にある。臨時雇とは、一定期間(1か月以上1年以内)雇われている者であり、この中にはパートタイム、派遣労働者等が含まれている。実際に、会社を退職した元社員がそのままアルバイトやパートとして働いている様子も多く見受けられる。企業は、人件費のかかる正社員の雇用を減らす代わりに臨時雇用によって、人件費の削減を進行させている。

リストラをして従業員数を減らせば、たしかに会社の人件費負担は軽減される。しかし大量解雇をすることは、社員達の生活を脅かすことになるし、これからまた好景気が訪れた時に、大量受注をこなすだけの労働力を確保できないという問題もある。そこで昨年あたりから「ワークシェアリング」というコンセプトで、社員一人あたりの仕事量を減らして“社員全体で仕事を分かち合う”取り組みが注目されたが、現実にはこれが上手くいっている例というのは少ない。

一方、中小の製造企業や小売企業などで行なわれているリストラ策の取り組みとして、「正社員から業務委託社員への切り替え」という方法がおこなわれている。職場で働いている姿は普通の社員と変わらないが、業務委託社員には原則として仕事単位の契約で結ばれた関係で、「会社と労働者」という雇用関係がないため、労働基準や最低賃金保証、社会保険などは適用されない。つまり“自営業者”と同じ立場で会社勤めをして、実際の仕事量(売上高)に応じた出来高制の報酬を受け取る仕組みだ。


この記事の核となる項目
 ●雇用契約と業務委託契約の違いについて
 ●業務委託契約による会社側のメリット
 ●労働者が業務委託契約するメリットと注意点
 ●専門職の領域で広がる業務委託社員の動向
 ●米国で普及するインディペンデント・コントラクターとは
 ●業務委託契約が生み出す経営者と従業員の新たな共同ビジネス
 ●委託契約型のスペシャリストを採用した店舗経営
 ●雇用から委託契約型への変化で需要が拡大する家事代行業
 ●米国で広がるホームエージェントを採用した企業経営のスタイル


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2003.11.2
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