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期待される卸業者の役割と 遅れるインターネット活用の理由
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written in 2002.5.29
商業統計(平成11年調査)によれば、全国にある小売業者の数は約140万社、それらの店舗に商品を供給する卸業者の数は約42万社となっている。平成9年から11年への業者数推移では、小売業者数の増減率が(-7.5%)であるのに対して卸業者数の増減率は(-5.2%)である。ただし淘汰されていく傾向が、両者の間では若干異なっているようだ。
小売業者で廃業率が高いのは従業員10名未満の小規模店に集中していて、それ以上の大型店では出店数が伸びている。一方、卸業者では規模の大きな業者でも立ちゆかなくなって廃業に追い込まれている状況が伺える。
《平成9年〜11年にかけての業者数増減率》
従業員規模│ 卸業者│ 小売業者
──────┼────┼──────
2人以下 │▲ 2.5%│▲ 10.3%
3〜 4人 │▲ 8.6%│▲ 14.8%
5〜 9人 │▲ 4.7%│▲ 0.3%
10〜19人 │▲ 4.2%│+ 11.6%
20〜29人 │▲ 4.6%│+ 14.0%
30〜49人 │▲ 5.3%│+ 10.0%
50〜99人 │▲ 6.7%│+ 18.5%
100人以上 │▲11.7%│+ 22.9%
※平成11年商業統計調査より
小売業では大規模店の進出によって零細店が廃業に追い込まれている傾向が明らかだが、卸売業では規模の大小に関係なく業者数が減少傾向にある。一部では流通構造の“中抜き”によって卸売業全体が消滅してしまうのでは、という声もあるが、品揃えの差別化を求められている小売店が、それぞれの商品を個々のメーカーと仕入れ交渉することは難しいために、卸売業界すべてが無くなることはない。(起業の成功法則一覧へ)
●役割を果たさない卸業者が淘汰される構造
●これからの小売店に期待される卸業者の役割とは…
●卸業者のインターネット活用が遅れる理由と事情
●再点検・卸業者が果たす取引数量最小化の役割と存在価値
●リベートの種類から学ぶ流通業界の商慣習
JNEWS LETTER 2002.5.29
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