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弁護士費用に学ぶSOHOのための
成功報酬的歩合料金の決め方
written in 1999.5.17

 SOHOが仕事を請け負うときに悩むのが料金体系の決め方。「1時間あたり何円」「1プロジェクトあたり何万円」「1ページ、1文字あたり何円」と料金設定の基準となる考え方はたくさんあるが、実際の仕事にかかる負担と収入とに大きな落差を抱えているSOHOも多い。

 SOHOの仕事には作業単価が簡単に割り出せる単純なものと、その人のセンスや才能によって仕事の出来映えが大きく異なるために簡単には作業単価がはじき出せないものとがある。例えば、簡単なデータ入力の仕事なら前者の料金設定になるが、この場合には技術やノウハウの修得度に応じて収入を上昇させることが難しい。有能なSOHOになるほど実力に比例した料金設定ができる仕組みを作り出すことが必要だ。

 SOHOにとって理想的な報酬体系を探すための取材を続ける中で、最も参考になる事例として「弁護士報酬」の仕組みにたどり着いた。

 実際にかかる作業の量や時間は同じでも、扱う事件の大きさや難しさによって弁護士の精神的な負担は大きく異なる。これを報酬金額に反映するための仕組みからは、SOHOが料金体系を構築する上で学べる点が多い。


弁護士の報酬制度の仕組み

 弁護士費用の詳細は日本弁護士連合会の報酬規定により決められている。金銭的なトラブル解決の訴訟では、仕事を引き受けることで必ず受け取る「着手金」と、仕事が終了した時点で、成功度に応じて受け取る「報酬金」とに弁護士費用が分かれる。

<通常訴訟の弁護士費用>

 依頼主の経済的利益の額         着手金    報酬金
 ・300万円以上の部分 ------------------>  8%     16%
 ・300万円超〜3000万円以下の部分 ------>  5%     10%
 ・3000万円超〜3億円以下の部分 ------->  3%      6%
 ・3億円超の部分 --------------------->  2%      4%

 知人に貸したが返済されない1000万円を訴訟で取り返す場合には、着手金として1000万円の中の300万円に対して8%、残りの700万円に対して5%が算定される。

 ◎ 1000万円訴訟の着手金=(300万円×8%+700万円×5%)
             = 24万円+35万円
             = 59万円

 そして裁判の結果、800万円が依頼者に返ってきた場合には、報酬金として800万円の中の300万円に対して16%、残りの 500万円に対して10%が算定される。

 ◎訴訟の成果 800万円の報酬金=(300万円×16%+500万円×10%)
               = 48万円+50万円
               = 98万円

 ●弁護士費用=着手金(59万円)+報酬金(98万円)= 157万円

 つまりこの訴訟による弁護士費用は着手金と報酬金を合わせた157万円(59万円+98万円)ということになる。

 ただし、同じ1000万円の訴訟でも案件によって難易度が異なるために、この費用に対して上下30%の増減幅が認められている。よって1000万円の訴訟による弁護士費用の下限は109.9万円、上限は204.1万円ということになる。

 弁護士の報酬は依頼者の「得られる利益」に基づき算定されるのがポイントだが、この仕組みはSOHOが仕事を請け負う際の料金設定にも応用が効くはず。成功報酬的歩合料金が適用できるのはSOHOワークの中でも比較的高度な仕事に限られるが、自分の手掛ける仕事がそれに該当すれば、あらかじめ成功報酬のレートを設定しておくのも良いだろう。


これは正式会員向けJNEWS LETTER 1999年5月17日号に掲載された記事のサンプルです。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料(個人:月額500円、法人:月額1名300円)による情報提供をメインの活動としています。JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。
 
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