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一人暮らし世帯の増加にフォーカスした 住宅業界の新市場
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written in 2003.2.16
他人同士で一つの家、部屋で暮らす「ルームシェア」が新しい居住スタイルとして近年の若者を中心に広がっている。広い家、広い部屋を借りながらも家賃や公共料金の負担を減らすことができるし、共同生活によって一人暮らしの不安や淋しさを解消できるメリットがある。
米国では「ルームシェア」が一般的なものになっていて、学校や職場でも「ルームメイト募集」の貼り紙をよく見かけるし、地元新聞の個人広告欄への投稿も多い。またネット上でもルームメイト(同居人)のマッチングサービスを専門に手掛ける会社が多数登場している。例えば、その中の一つ「Room Mate Matchers」では、ルームシェアができる物件情報とルームメイトのマッチングを有料会員制(3週間で64ドル)のサービスとして提供している。
日本では「家族以外の人と住む」ことに対して、これまで馴染みが浅かったが、女性の社会進出や、生活の多様化により、同じ目的を持つ仲間や友人同士で暮らしてみたいという「共生型住宅(グループリビング)」への関心が特に女性を中心に高まっている。
一人で生活する女性の数は年々増加している。女性たちは干渉されず自分のペースで生活はしたいが、誰かとつながっていたい、誰かの存在を身近に感じたいという欲求や、女性の一人暮らしでは今後部屋を満足に借りられない等の将来への不安感がある。自分の部屋は独立し、プライバシーを尊重しながら、いざ困ったときに助け合える家庭の雰囲気を味わえるグループリビングはこれからの暮らし方として注目度を高めていきそうだ。
《一人暮らし世帯の増加予測》
・1970年……………… 613万世帯
・1975年……………… 656万世帯
・1980年……………… 789万世帯
・1990年……………… 939万世帯
・1995年………………1123万世帯
・2000年………………1234万世帯
・2005年………………1317万世帯
・2010年………………1373万世帯
・2015年………………1415万世帯
・2020年………………1453万世帯
※出所:日本の世帯数の将来推計(国立社会保障・人口問題研究所)
上の将来推計は、日本の総世帯数が約4400万世帯であるのに対して、将来的にその約3割が一人暮らし世帯(単独世帯)になることを予測している。現在の住宅環境は、ハード面でもソフト面でも「家族で住むこと」が前提に設計されているものが主体であるが、今後は単身者が求める住環境に目を向けることにより、新しい商機が見えてくる。

●単身者向けの新しい共生型住環境スタイル
・グループホームの形態について
・グループリビングの形態について
・シェアードハウスの形態について
・コーポラティブハウス(コープ住宅)の形態について
・コレクティブハウスの形態について
●欧米における共生型住宅の取り組み動向
●共生型住宅を成功させるために重要なルール作り
●行政も後押しをするコハウジング
●中古住宅評価制度が創出する住宅検査ビジネスへの期待

JNEWS LETTER 2003.2.16
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