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アマゾン販売データを活用したプライベートブランド開発

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JNEWS会員配信日 2020/10/30

 小売業者がプライベートブランド(PB)を成功させるには、販売データに基づいて、需要と好採算が見込める商品企画を立てられることが重要になる。その点では、eコマースとPB商品との相性は良い。年間で2800億ドル(約30兆円)の売上高があるアマゾンは、売れ筋商品のトレンドを迅速に把握できため、PB商品の開発では最も優位な立場にある。

しかし、Amazonサイトで販売される商品のおよそ6割は、マーケットプレイス上に出品されたサードパーティ業者の商品であり、これらの注文データをアマゾンブランドの商品開発に活用することは、米国司法委員会が目を光らせている。そのため、アマゾンのPB比率は、売上高に対して1%程度に過ぎず、プラットフォーマーとしての立ち位置に留まっている。

その一方で、スモール事業者がアマゾンのデータを活用して、プライベートブランド商品を販売する方法が注目されている。Amazonサイトの中では、ベストセラー商品のランクが1時間単位で更新されている。このベストセラーランキング(BSR)は、過去のデータも考慮しながら、最新の販売数に基づいて製品カテゴリー別の順位が算定されている。

Amazon Best Sellers(米国)
Amazonベストセラーランキング(日本)

ランキング上位にある商品ほど、Amazon内の検索結果も上位に表示されるため、マーケットプレイスに出品する販売者の中では、競合者が少ないニッチなカテゴリーを発見して、その中で売れ筋となる商品企画を立てる方法が、海外では注目されている。

アマゾンでは、ベストセラーランキングの具体的なアルゴリズムは公開していないが、ランキングの変動や特徴を分析するためのツールは、サードパーティ業者によって各種開発されている。

北米と欧州のアマゾンECサイトをカバーした「Jungle Scout」は、出品されている5億品目以上の商品データをモニタリングして、製品カテゴリー別の売れ筋商品、平均売上高や平均価格帯、1日あたりの推定売上高、平均在庫数などを分析できる。

さらに、ユーザーレビューの投稿数が多い商品、評価の高い商品、反対にユーザーの不満点なども把握できるため、これらのデータを活用すれば、需要が高いわりに、競合が少ない製品分野を特定して、商品企画と生産計画を立てることに役立つ。Jungle Scoutツールの料金体系は、月額19~84ドルと安いため、個人の販売者でも、独自ブランド商品の開発に活用することが可能だ。

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