女性のための起業テーマ
  
Top > 女性のための起業テーマ
 
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
主役が交代する結婚市場の変化と
新たな家族支援ビジネス
written in 2007/10/8

 米国では子供を連れて再婚した時に誕生する血の繋がっていない家族のことを「ステップファミリー」と呼び、約3分の1の家族がそれに該当すると言われている。その背景には結婚するカップルの約45%が再婚組であり、その中の約65%が子供を連れての再婚であるという状況がある。そのためステップファミリーの生活経験者は米国ではそれほど珍しいことではない。統計値によると、15歳以下の子供がいる家庭の約半数がステップファミリーだという。

では日本の状況はというと、一年間で結婚するカップル(74万組)に対して24%が再婚組で、その中の6割が子連れ再婚であることから、ステップファミリーは年間で約10万世帯ずつ誕生していることになる。

そこに関連した市場としては、まず結婚仲介サービスがある。結婚仲介業というと初婚者を顧客対象にしているという印象が強いが、実際に顧客となっている人達の年齢層は年々上昇してきており、女性が35歳、男性が40歳というあたりの需要が最も厚くなっている。その中には再婚希望者も多く含まれているのが実態で、特に子供がいる人の場合には、ステップファミリーとして上手くやっていけるパートナーを紹介することが重要になってくる。

《日本の平均結婚年齢》
    日本の平均結婚年齢

米国ではネット上の出会いサービスでも再婚カップルを重要な顧客と捉えていて、世界で1500万人の会員数を擁する Match.comでも中高年層の獲得に力を入れている。再婚者のパートナー探しについては、なかなか表立って活動ができないため、初婚者以上にネットサービスが利用されている傾向があり、ここは隠れた有望市場になっているのだ。

Match.comは2004年から日本市場にも参入して 70万人以上の会員を獲得している。会員層の内訳は30歳以上が6割を占めていて、50歳以上の会員も4万人いるが、50代女性会員の23%、50代男性会員の14%が離婚経験者である。比率からいくと女性のほうが再婚に対して前向きなようだ。また2007年4月からは離婚時に夫の厚生年金が妻にも分割されるように年金法が改正されたことを、同社は再婚市場の拡大と捉えて、中高年層の会員獲得に力を入れている。実際に2007年4月以降の50代の会員は前年の2倍(115%増)、60代の会員が前年の2.5倍(146%増)と大幅に伸びている。
女性のための起業テーマ一覧へ

この記事の核となる項目
 ●同棲カップルを増やすことが日本の課題
 ●欧米の未婚者と日本の未婚者との違いについて
 ●結婚しなくても子供は産めるという世界の常識
 ●主役が交代する結婚市場の変化と新たな家族支援ビジネス
 ●顧客層が高齢層にシフトする結婚市場と再婚ビジネス
 ●サポートグループを起点とした家族問題の専門ビジネス
 ●家族の悩みを解決するサービスの流れ
 ●急増する単身者の孤独を解消することに着目した住宅市場
 ●友人同士で築く新たな家族関係と住宅ビジネス
 ●核家族の終焉〜新たな大家族によって見直される家業の魅力
 ●気の合う同居人を探すルームシェアサービスの新たな市場

この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2007.10.8
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●国が少子化対策として推奨する出会い仲介サービスの方向性
 ●30歳以降のシングル層が生み出す新たな消費マインドと独身市場
 ●変化する結婚観の中で急拡大する独身男性市場の特性と商機
 ●拡大する未開拓分野、離婚関連市場に向けた新ビジネス動向
 ●晩婚化と少子化が成長させる妊娠・出産のスペシャリスト市場
 ●一人っ子家族の増加が崩壊を招く家計の収益構造と介護問題
 ●新たな家庭の形態が生み出す「家族の絆を深める」ための市場