自動運転が普及することで、数キロ圏の超ローカル気象情報への需要が高まっている。車載センサーは雨天の検知が弱点となるため、リアルタイムで走行圏内の気象情報を受信しながら、数百メートル先の道路状況を把握する(JNEWS
自動運転技術と超ローカル気象情報ビジネスの接点

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JNEWS会員配信日 2018/10/24

 自動車の自動運転化が進むことで、数キロ圏内の気象変動を察知する超ローカル気象情報への需要は高まっている。現在の自動運転技術は、車両に搭載したカメラやレーダーセンサーにより、道路上の車線や障害物を認識する仕組みになっているため、悪天候には弱いという欠点がある。そこで、自動車メーカーでは、走行ルート上の気象情報をリアルタイムでキャッチしながら、自動運転に反映させるテクノロジーの開発を進めている。


ドイツの大手自動車部品メーカー、Bosch(ボッシュ)では、雨で濡れた道路や凍結した雪道でも、安全に自動運転ができる機能として「ロードコンディション・アラートサービス」を2020年から開始することを発表している。この技術では、欧州の気象情報会社「Foreca」から配信される気象データに基づき、自動運転車両が走行ルート上にある障害ポイントを予測して、自動で速度調整をしながら悪天候でも安全に走行できるようになる。


Foreca社は、欧州大手の気象予報会社で、特に冬の道路整備に役立つ気象情報として、路面温度、道路上の降雨量や積雪量などを、道路整備公社や自治体、道路工事を請け負う業者などに提供することを強みにしている。

これからの自動運転車は、車両に搭載された各種センサーから収集されたデータにより、走行ルート上の気象状況までを把握できるようになるとみられている。
たとえば、車内と車外の温度とワイパーの使用状況から、現地の降雨状況を把握したり、横滑り防止装置(ESP)の作動状況によっても、濡れた路面の状態を察知することができる。

ただし、欧州の高速道路全体(約8万km)の気象情報をカバーするには、2,000万台以上の走行車両からデータを収集する必要があり、特に田舎では走行車両が少ないことから情報量が不足する。そこで、信頼できる気象情報会社から配信されるデータも併用しながら、走行ルート上の気象リスクを察知できるシステムを開発することが、自動運転技術を進化させる上では欠かせないものとなっている。

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