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インターネット上で通信販売業務をおこなうホームページ(Webショップ)が急増している。Webショップはリアルな店舗開設のような多額の資金を必要とせず簡単に開業できることや、社会的にインターネット通販が認知されつつあり、懸念されていた「決済」の問題にも様々な方式が実用化されホームページ上で商品を販売することに対して技術的な問題や障害が少なくなっているためだと推測できる。 新聞・テレビ・雑誌等ではインターネット通販の正しい評価が下されていないのが現状。果たして現実にネット上では、どの程度の規模で物販業が成立しているのかを調査するのと同時に、成功されているショップの要因を分析することによって中小企業にとって効果的なインターネット活用方法を明確にする事が目的。 インターネットユーザーからの評判を考慮した上で、Webショップとしての将来性、可能性が見出されるサイト1000店を抽出して店舗運営者に対して電子メールによるアンケート調査をおこなった。Webショップの取り扱い品目に ついては衣料品、パソコン、酒類、食品、雑貨、ペット等あらゆるジャンルが含まれるように調査対象ショップを選定した。 なおWebショップの選定については以下の点に考慮した。
・インデックスページで通販ショップであることが認識できる。 アンケート総発送数1000通 アンケート有効回答総数104通(回収率10.4%) Webショップを運営しているのは
・1人 34.6% +*********************************** ・2人 32.7% +********************************* ・3人 13.6% +************** ・4人 4.5% +**** ・5人 7.5% +******* ・6人 2.7% +** ・7人 0.9% +* ・8人 0.9% +* ・9人 0% + ・10人以上 2.7% +***□ 考察 全体の8割以上が1名〜3名という少数の人員により運営されている。5名以上の規模で運営されているショップについても商品配送の工程に人数を費やしているケースが多く、そのほとんどがインターネット業務専業ではなく兼業により運営されている。 ホームページへの1日平均アクセス数(インデックスページ)の集計値 (一日にindex.htmlがアクセスされる回数)
・0〜40 アクセス 36.6% +************************************* ・40〜80 アクセス 23.0% +*********************** ・80〜120 アクセス 11.5% +************ ・120〜160 アクセス 2.0% +** ・160〜200 アクセス 0% + ・200〜300 アクセス 7.3% +******* ・300〜400 アクセス 2.0% +** ・400〜500 アクセス 2.8% +*** ・500〜1000アクセス 2.8% +*** ・1000 アクセス以上 12.0% +************□ 考察 アクセス数については最低値で1日2アクセス、最大値で2万9000アクセスと各ショップによって大きな格差があるが、全体の7割を超えるショップでは1日120アクセス未満であることからも、この120アクセスの地点にアクセス数増加の壁があると思われる。また1日1000アクセスを超えているショップも全体の12%の割合で存在し、その中で1日10000アクセスに達しているショップも全体の5%存在している。 Webショップ内での1ヶ月間の平均注文件数についての集計値
・月間 0〜10 件 34.3% +********************************** ・月間 10〜20 件 11.7% +************ ・月間 20〜30 件 8% +******** ・月間 30〜40 件 9% +********* ・月間 40〜50 件 4% +**** ・月間 50〜60 件 6% +****** ・月間 60〜70 件 4% +**** ・月間 70〜80 件 2% +** ・月間 80〜90 件 1% +* ・月間 90〜100 件 1% +* ・月間 100〜200件 8% +******** ・月間 200〜300件 4% +**** ・月間 300〜400件 4% +**** ・月間 400〜500件 2% +** ・月間 500件以上 1% +*□ 考察 全体の46%が月平均20件未満の注文数である反面、100件以上の注文件数を確保しているショップも19%存在しており、月間100件の地点に到達できるかどうかがWebショップの乗り越えるべき壁があると推測できる。総じて注文件数が多いものは5000円未満のTシャツやジーンズなどの衣料品。グラフからわかるように「0〜10件」と「100件超」の地点で2つの山ができていることからもWebショップが2極分化しつつある。 1顧客1回の注文金額に対しての集計値
・1注文 0〜3000円 7% +******* ・1注文 3000〜6000円 36% +************************************ ・1注文 6000〜9000円 13% +************* ・1注文 9000〜12000円 11% +*********** ・1注文 12000〜15000円 3% +*** ・1注文 15000〜18000円 9% +********* ・1注文 18000〜21000円 5% +***** ・1注文 21000〜24000円 0% + ・1注文 24000〜27000円 2% +** ・1注文 27000〜30000円 0% + ・1注文 30000〜40000円 2% +** ・1注文 40000〜50000円 2% +** ・1注文 50000〜60000円 3% +*** ・1注文 60000〜100000円 2% +** ・1注文 100000円以上 5% +*****□ 考察 Webショップ内で販売している商品の粗利益率についての集計値 (粗利益=販売価格−仕入原価) (粗利益率%=粗利益÷販売価格×100)
・粗利益率 0〜10% 5% +***** ・粗利益率 10〜20% 20% +******************** ・粗利益率 20〜30% 25% +************************* ・粗利益率 30〜40% 16.5% +***************** ・粗利益率 40〜50% 18.9% +******************* ・粗利益率 50〜60% 12.6% +************* ・粗利益率 60〜70% 1% +* ・粗利益率 70〜80% 1% +* ・粗利益率 80〜90% 0% + ・粗利益率90〜100% 0% +□ 考察 各Webショップの月間総売上高の集計値 ※算出方法(平均客単価×平均注文件数)
・月間売上高 0〜10万円 37.6% +************************************** ・月間売上高 10〜20万円 15.2% +*************** ・月間売上高 20〜30万円 7.5% +******** ・月間売上高 30〜40万円 5% +***** ・月間売上高 40〜50万円 2.7% +*** ・月間売上高 50〜60万円 7.5% +******** ・月間売上高 60〜70万円 3% +*** ・月間売上高 70〜80万円 3% +*** ・月間売上高 80〜90万円 0% + ・月間売上高 90〜100万円 2% +** ・月間売上高 100〜150万円 1% +* ・月間売上高 150〜200万円 3% +*** ・月間売上高 200〜250万円 0% + ・月間売上高 250〜300万円 1% +* ・月間売上高 300〜350万円 1% +* ・月間売上高 350〜400万円 3% +*** ・月間売上高 400〜450万円 0% + ・月間売上高 450〜500万円 0% + ・月間売上高 500万円以上 7.5% +********□ 考察 各Webショップの月間総粗利益の集計値 ※算出方法(月間総売上高×平均粗利益率)
・0〜10万円 62% +**********************************************//**** ・10〜20万円 12% +************ ・20〜30万円 10% +********** ・30〜40万円 3.9% +**** ・40〜50万円 1% +* ・50〜60万円 2.2% +** ・60〜70万円 1% +* ・70〜80万円 1% +* ・80〜90万円 0% + ・90〜100万円 0% + ・100万円以上 6.9% +*******□ 考察 高利益ショップの傾向を分析してみると取扱商品はパソコン関連商品、そして価格競争が激しく利益率の低いメーカー品よりも自社製の組立パソコンや周辺機器、モバイル用品などを販売の主軸として粗利益率15〜25%の設定での販売をしているショップが大きな実績を上げている。 各Webショップのアクセス数(インデックスページ)に対しての注文率の集計値 ※算出方法(月間注文件数÷月間アクセス数×100)
・注文率 0〜1% 47.1% +*********************************************** ・注文率 1〜2% 22.0% +********************** ・注文率 2〜3% 9.7% +********** ・注文率 3〜4% 4.6% +***** ・注文率 4〜5% 4.6% +***** ・注文率 5〜6% 2.0% +** ・注文率 6〜7% 4.5% +***** ・注文率 7〜8% 0% + ・注文率 8〜9% 1.0% +* ・注文率 9〜10% 0% + ・注文率 10%以上 4.5% +*****□ 考察 また注文率が高い商品は、他のショップでは買うことができないオリジナルブランドの商品、オーダーメイド商品、健康関連食品など情報性の高い付加価値商品などが主流となっている。 ■ 国内Webショップの現状分析と今後の課題 インターネット上での人気商品はやはりパソコン関連商品で、この種の商品を扱っているショップでは1日500アクセスを超えているケースも珍しくない。ただ価格競争のためか他のジャンルの商品と比べて粗利益率が低い傾向があるが、この欠点をクリアーするために主力商品にはオリジナルブランド商品などを据えて平均粗利益10%以上を実現しているショップが成功している。 またパソコン関連商品以外にも「ネットでしか買えない商品」や「高価な商品だが割安感が大きい商品」の売れ行きが好調な様子。決済の問題さえ工夫すれば数十万円台の商品でも十分に売ることは可能である。 調査結果からもわかるように既にWebショップの実績には少数派の「明」と多数派の「暗」が2極分化している傾向が出始めており、今後はこの傾向が更に強まっていくことが予測できる。インターネット通販をビジネスとして成立させるためには、ある水準において乗り越えなければならない「ノウハウ構築の壁」が存在するが、全体の6割以上のWebショップではその壁を克服していない状況がうかがえる。 アンケート調査の後に注目すべきデータを返してきたWebショップには電話または訪問によってヒヤリング調査をおこなったが、そこで得られた回答や将来に向けてのコンセプトは統一性のないものであった。すなわち成功ショップ各々 が独自に試行錯誤しながら自社の手掛ける商品に最も適したインターネットノウハウを開発することがインターネットビジネスの「心臓部」であり、結果としてアクセス数や売上額増加につながっている。 参考として今回の調査から得られたインターネット通販の市場特性から判断したインターネット通販事業がビジネスとして成立する最低基準値の目安を明記しておく。
【Webショップの運営指標(最低基準値の一例)】
【アンケート調査元】 協同組合 浜松卸商センター 静岡県浜松市卸本町37 【アンケート調査受託実施先】 有限会社 ジャパン・ビジネス・ニュース 静岡県浜松市安松町16−3 https://www.jnews.com/ 【アンケートに対する問い合わせ先】 有限会社 ジャパン・ビジネス・ニュース 代表取締役 井指 賢 https://www.jnews.com/ isashi@jnews.com Tel 053-463-5053 Fax 053-465-6448 |