軽貨物車による運送業は個人の副業としてもスタートすることが可能。仕事に使う軽ワゴン車は新車で100万円、中古車で約50万円。これを元手にして、自由な働き方を目指す起業者は増えている。
副業でも立ち上げ可能な軽自動車運送業の採算

JNEWS会員配信日 2017/3/6

 運賃を貰って荷物を配達する運送業を開業するには、国からの認可が必要になる。その条件は、5台以上のトラック(貨物車)を保有して、常勤するドライバーも車両台数以上の人数が必要。その他に、駐車場の広さやドライバーの休憩所を設けるなどの要件も厳しい。

ところが、軽自動車による運送業は1台(1人)でも開業することが認められており、各地域の陸運局に届け出をして営業ナンバー(黒ナンバー)を取得すれば良い。そのため、サラリーマンの副業や主婦の仕事としても、軽貨物の運送業を立ち上げることは可能だ。

配送車両として使うのは、4ナンバーの軽ワゴン車で、最も導入率が高いスズキの「エブリイ」は、新車なら約100万円、中古は50万円前後でも購入することができる。仕事は、軽貨物専門の運送会社から紹介(委託)してもらうのが一般的で、最近は人手が不足していることから、求人広告で募集した未経験者に対してゼロから親切に教える業者も増えている。


※スズキ「エブリイ」の新車価格は950,400円~

宅配便の委託配送業務は、荷物1個につき約150円が相場で、1日に100個を配達すれば、15,000円の収入になる。1ヶ月に20日間の勤務なら、月間売上は30万円だが、運送業者が仕事を仲介する場合には、委託手数料として15~20%、そこから燃料代や車両のメンテ費用などを差し引いた分が実収入になる。

《宅配便委託ドライバーの収入モデル》

軽自動車の購入と、諸々の経費を負担して「月収およそ20万円」という金額は、決して高いものではないが、就職面接を受けて正社員になるよりもハードルは低く、自分の都合に合わせて勤務日数を決められるなど、フレキシブルな働き方ができることから、主婦や定年退職者の中でも軽貨物ドライバーが増えている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
・軽貨物運送の起業モデル(長所と短所)
・宅配便委託ドライバーの収入モデル
・軽貨物運送の収益性を高める視点
・運送業界のマージン構造について
・アマゾンが構築する個人配送プラットフォーム
・日本向け軽貨物プラットフォームへの応用
・eコマース業界が抱えるラストマイル問題
・年間2700億円超の不在宅配便コスト
・ドライバーの配送効率を高めるソリューション
・近未来の労働力不足を解消するオンデマンドワーカー
・ローカルデリバリービジネスを支えるパーソナルショッパー
・多分野に広がるUber型ビジネスモデルの応用と付加価値サービ

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