相続される実家の増加に伴い、空き家の管理ビジネスが成長している。実家の処分は相続問題などで複雑なため、円滑な売却が進むケースは少なく、しばらくは空き家の管理を委託したいというニーズが増えている(JNEWSについてトップページ
法改正で成長する相続空き家管理ビジネスへの参入視点

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JNEWS会員配信日 2022/10/9

 日本でも高齢世帯の増加によって、住宅管理サービスの需要は増えている。その中でも、空き家の管理業は、ニッチなローカルビジネスとして個人事業者でも参入がしやすい市場である。平成30年の住宅・土地統計調査によると、全国にある空き家は848万戸(全住宅戸数の13.6%)で、過去最高となった。

《全国の空き家推移》

空き家の内訳では、賃貸物件がおよそ5割だが、それ以外では、相続した実家を、活用方法が決まらないまま空き家にしているケースや、単身世帯の高齢者が介護施設に入居したことで空き家になっているケースが全体の4割を占めている。

《空き家の内訳(2018年)》

実家を売却することは、兄弟や親族との協議が必要になったり、心理的な抵抗感もあり、なかなか実行できないのが実情だろう。また、家を取り壊して更地にする案についても、固定資産税が高くなってしまうため難しい。こうした事情によって、用途が見つからない空き家が全国的に増えているが、防犯対策や近隣への配慮からも、定期的な見回り、メンテナンス、草刈りなどは必要になってくる。

これらの空き家管理サービスは、地域の不動産会社や便利屋などが手掛けてきたが、需要の拡大を受けて大手も参入してきている。

東京ガスでは、空き家管理サービス「実家のお守り」を2021年2月から、東京、神奈川、千葉、埼玉を対象エリアとして開始している。サービスの内容は、担当スタッフが契約先の空き家を月1回のペースで訪問して、室内の換気、水回りの通水、郵便物の回収、建物の外観に異常が無いかのチェックをして、写真撮影したレポートを依頼者に送付するベーシックプランが月額9,900円。それに、敷地周囲の簡単な草むしりを加えたスタンダードプランが月額11,000円。さらに庭の手入れも行うプレミアムプランが月額14,300円となっている。

他の同業者も、月額定額料金+オプション料金により、空き家の点検とメンテナンスを行うのが、常套のサービス体系になっており、サブスクリプション型のビジネスモデルが形成されている。

空き家管理サービス「実家のお守り」
■サービスの紹介映像

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