薄毛に悩む人の割合は、30~40代男性のおよそ50%前後とみられている。自ら悩みを打ち明けることは少なくても、潜在的な患者人口が多いのが薄毛治療に関連した市場の特徴になっている。JNEWSについてトップページ
薄毛治療の潜在市場と在宅診療サービスの開発動向

JNEWS
2021/7/21

 薄毛に悩む人の割合は、30~40代男性のおよそ50%前後とみられている。自ら悩みを打ち明けることは少なくても、潜在的な患者人口が多いのが薄毛治療の市場であり、アデランスの調査によると、薄毛対策市場は1兆2000億円、さらに男性がヘアスタイル・髪型によって見た目の印象を変えたいと考える「メタモルフォーゼ」の市場規模は2兆9000億円と算定している。


“メタモル市場”は薄毛対策市場の約5倍推定約2兆9000億円

2005年以降は、AGA治療薬が国内承認されたことで、薄毛治療を行うクリニックが増えているが、通院を決意するまでには勇気がいることから、在宅で毛髪の検査をしたり、医師のオンライン診療が受けられるサービスへの需要が高まっている。

毛髪ホルモン量測定キット

あすか製薬株式会社(4886)が2021年6月から販売を開始した「毛髪ホルモン量測定キット」は、頭頂部の毛髪を5~10本をカットして返信用封筒で送付すると、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモン量を測定して、将来のAGAリスクを4段階のステージで知ることができる。検査レポートにはステージ別の対策や治療の選択肢が解説されているため、具体的な対策に繋げることができる。検査キットの価格は1セットあたり7,980円(税込)、アマゾンでネット販売されている。

毛髪ホルモン量測定キット ジヒドロテストステロン

また、株式会社ネオキャリアが運営するオンライン受療支援サービス『おうちドクター』でも、2021年6月から診察メニューの新項目として「AGA」を追加している。受診の方法は、アプリをダウンロードした後、「問診票に回答→医師のオンライン診察→処方の決定→薬の配送」という流れになっており、料金は処方が確定するまで発生しない。

具体的なAGA治療は、内服薬、外用薬、シャンプーの組み合わせによって行われ、ライト(月々6,858~10,708円)、ベーシック(月々12,633~16,483円)、プレミアム(月額17,533~21,383円)の3コースが設定されている。

おうちドクター for AGA

おうちドクター for AGA

AGA治療は、今のところ薬の服用に選択肢が限られており、治療開始から平均3~6ヶ月で効果が実感できると言われている。ただし、男性の脱毛症に「完治」は無いため、効果と副作用の影響をみながら長期的な薬の服用をしていくことも必要になってくる。そのためにも、AGA対策は医師のサポートを受けながら行うことが重要であり、気軽にオンラインで相談対応ができる診療環境の整備が求められている。

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