知的財産ビジネス事例集
  
Top > 知的財産ビジネス事例集
  ソフトウエア会社では商品のパッケージ販売からダウンロード販売へと切り替えることにより財務内容を大幅に改善することができる。ダウンロード販売では在庫にかかる負担を解消できるため、黒字化を達成するための損益分岐点を下げることが可能だ。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

RDF

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
ソフトウエア会社の無在庫経営を実現する
ダウンロード販売
written in 2003/9/9

 総務省の統計によれば国内におけるブロードバンド回線(ASDL、FTTH、CATV)の契約数は2003年7月末の時点で1千万件を超えるまでに普及している。全国の総世帯数が約4700万世帯であることと比較すれば、じつに2割以上の家庭においてブロードバンドによるインターネット環境が整ったことになる。

しかしその一方で、ネット通信会社は急速な設備の増強と価格競争とによって厳しい経営を強いられている。恵まれた環境が整うことは良いことだが、その高速回線を何に使うのか、そこでどんなビジネスを展開すれば儲かるのか成立するのか、についてはまだ明確な答えが見えていない。

その中で有望視されているのが「コンテンツのダウンロード販売」である。これまではCDやDVDにデータを収録したパッケージ商品として販売してきた音楽や映画ソフトなどは、ブロードバンド時代におけるダウンロード販売の有力商材として筆頭にあげられている。しかし実際にビジネスを展開しようとすると、著作権ライセンスの問題が難しく、新興のベンチャー企業にとっては敷居の高い商材となりそうだ。

それよりも身近なビジネスとして「ソフトウエアのオンライン販売」というのはこれから手堅く伸びていく分野だ。これまでソフトウエア会社が開発した製品を販売するためには、全国のパソコンショップなどに商品を流通させる必要があった。そのためにかかる在庫コストの負担は、中小のソフトウエア会社には大きなものだったが、オンライン上では“無在庫”でダウンロード販売を実現させることが可能になる。在庫コストがカットできれば、それだけ損益分岐点は低くなるために、店頭販売では数万個売らなくては採算がとれなかったソフトウエアも、その半分またはそれ以下のユーザーにオンライン販売するだけで黒字化させることができるようになる。
知的財産ビジネス事例集一覧へ

この記事の核となる項目
●曲がり角にあるパッケージソフトの販売手法
●普及前夜にあるソフトウエアのダウンロード販売
●ダウンロード販売支援サービスの新市場
●重要になるソフトウエアの著作権管理機能
●ダウンロード販売事業を成功させるマーケティング戦略
●次世代Eコマースに不可欠なデジタル著作権マネージメント
●教育現場へのパソコン普及で生まれる商機とライセンス料の問題


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2003.9.9
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。