従来、日本の農業は、先祖代々の田畑を受け継いだ農家でなければ行うことができなかった。しかし現在では農地法の改正により、 サラリーマンとして農業法人に就職した後、自分の農場を起業することが可能になっている(JNEWSについて
サラリーマンとしての農業転職→農業法人の起業モデル

JNEWS
JNEWS会員配信日 2019/2/1


 やり甲斐のある仕事が求められる中、若者の間では農業法人への就職が人気になっている。イオングループ(8267)では、農業法人イオンアグリ創造(千葉市)という子会社を2009年に設立して、農業事業に参入しているが、2015年に初めての大卒採用を行ったところ、約50名の定員に対して5,000人もの応募者が集まった。農業法人への就職が競争率100倍にもなったことは、就職市場の中でもセンセーショナルな出来事として取り上げられた。

農業法人イオンアグリ創造では、全国に21の直営農場を持ち、約30品目の野菜を生産している。各農場には、農場長の下に数名の正社員と、コミュニティ社員と呼ばれる20名前後のパート人材が、トウモロコシ、トマト、ナス、キュウリなどの野菜を生産している。収穫された野菜は、イオンの物流センターに納入された後、イオン系列の店舗に供給されるため、通常の流通ルートよりも1~2日早く店頭で販売することができる。

■イオン農場の紹介映像

従来、日本の農業は、先祖代々の田畑を受け継いだ農家でなければ行うことができなかった。しかし、農業の後継者不足から、政府は平成21年(2009年)に農地法を改正することで、一般企業でも農場経営ができる要件を大幅に緩和している。

それに伴い、農家の出身でなくても、農業法人に勤めるサラリーマンという形で、農業に従事することが可能になっているのだ。

《規制緩和による農業法人数の推移(農地形態別)》

農業法人に勤める社員は、自分で作物を育て、収穫するまでのプロセスで、都会のオフィスで働くホワイトカラー職とは異なるやり甲斐を感じている。完全週休2日ではないが、ローテーションで週6~8日の休日を取る勤務体系で、社会保険や通勤手当の他に、農産物の現物支給や定期的なバーベキューイベントなど、ユニークな福利厚生制度もある。

正社員の平均月収は15~25万円というのが現状の平均値だが、これは農業の収益性を高めることで、伸ばしていける可能性がある。追い風になっているのは、労働力不足で荒廃する農地は増えており、作付面積を拡大していける余地が大きいこと。ICTによるハイテク農業を実現させやすくなっていることなどがある。

イオン農場でも、富士通(6702)のクラウドシステムにより、各農場のスタッフが作物のデータや写真を共有することで、栽培方法のノウハウを高めたり、野菜の生産コストを把握できるようになっている。

このような新しい就農スタイルは、農場にスタッフとして勤務するだけではなく、入社から数年後には、自分自身が農業法人を起業できる道筋ができている。国や各地の自治体では、農業分野の起業者を増やす施策を次々と打ち出しており、「実家が農家でなければ、農業はできない」という常識は、過去のものになっている。

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・農業法人の雇用形態と農業人材ビジネスの仕組み
・農業法人に向かう投資マネーの特徴
・農業ファンドの仕組みと出資構造、リターン
・人と資金を集める農業ハイテク技術の役割
・農業法人が株式上場を目指す道筋
・ボランティアワーカーを動かす報酬インセンティブ
・趣味+副業として取り組むマイクロ野菜の水耕栽培
・脱サラしてプロ漁師になるための道筋
・消費者から支持される生鮮品宅配の採算
・世界の食料不足に備えたアーバンファーム(都市農業)

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