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  いまや世界に広がっている中国華僑のネットワークは、米国で「バンブーネットワーク」と呼ばれ、北米圏でも独自のビジネス社会を形成しているが、若い世代の華僑には新たな動きが出始めている。
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世界に勢力を拡大する華僑人脈、
バンブーネットワークの正体
written in 2012/8/24

 いまはSNSで人との繋がりを作りやすい時代だ。日本でフェイスブック、ツイッター、ミクシィ、その他のSNSを利用している人は4千万人以上と推定されており、国民の1/3にあたる規模にまで普及してきた。その一人ひとりが友達のネットワークを形成しており、フェイスブック・ユーザーの平均友達数は約50人と言われている。

しかし、そのすべてが“本当の友達”というわけでなく、初対面で名刺交換をしたことのある人まで含めている人も多いが、それも何かの時には役立つ人脈であり、人との繋がりを広げておくことは無駄にはならない。

辞書によると、人脈とは「姻戚関係・出身地・学閥などを仲立ちとした、人々の社会的なつながり」を示すものであり、付き合いの深い親友だけを対象とするのではなく、自分のルーツとなる人間関係を示すもので、人脈がゼロという人はいない。

その意味では、面識は無くても出身校が同じだったり、同郷ということだけでも人脈になる。さらに海外へ飛び出せば「日本人同士」であることが、お互いに助け合える人脈になる。世界からみれば、「日本人」は勤勉で真面目という印象が強くて信用力が高いことから、世界に日本人のネットワークを形成することは、現地でビジネスを立ち上げる際にも大いに役立つ。

日本企業が海外に進出する場合でも、いきなり現地の会社と接触するのではなく、既に現地に暮らして信用がある日本人を、仲介者やコーディネーターとして立てることで、商談が上手くいくことは多い。

日本は、豊かな島国ゆえに、国外に出て仕事や生活をする必要性は少なかったが、これからのグローバル社会では、「日本人だから日本に住む」という常識は次第に薄れて、ビジネスの商機やセカンドライフを求めて、海外に拠点を移す人も増えてくることだろう。しかし、その時にも国籍は変わらず、異国から日本人としての人脈を維持していくことが重要になる。

外務省の統計によると、海外に在留している日本人は 約118万人、その中で現地へ永住している人達は、およそ3割にあたる40万人、残りの7割(78万人)はビジネスなどを目的とした3ヶ月以上の長期滞在者である。

《海外在留日本人の推移》

 

《長期滞在者の渡航地域》

 

一方、世界各国に母国人脈を広げることで、勢力を拡大することに長けているのが「中国人」であり、彼らは、家族経営によるスモールビジネスを基本としながらも、同胞との人脈を広げることで、事業の規模を拡大している。今回は、中国の人脈ネットワークがどのようになっているのかに加えて、成功者が多いと言われるユダヤ系ネットワークの実態についても紹介しながら、これからの日本人が国際的なビジネスの現場で活用できる「人脈作り」とはどんなものなのかを考えてみたい。

母国を離れてビジネスをする中国人は「華僑」として知られているが、米国で彼らのことは「バンブーネットワーク(Bamboo Network)」と呼ばれている。米国人がとらえているバンブーネットワークとは、中国人が手掛ける事業、特に家族や血縁によるスモールビジネス同士が結びつき、複合的な多角企業のようになっていることを指す。

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この記事の核となる項目
 ●契約より人脈を重視するバンブーネットワーク
 ●留学で形成する新世代の華僑ネットワーク
 ●米国大学へ留学する外国人学生の内訳
 ●再評価されるユダヤ人の知恵と生活習慣
 ●在米ジューイッシュ達の人脈形成術
 ●起業者が地元有力者との人脈を作る方法
 ●米国で求められる紹介・推薦人脈と同窓会ネットワーク
 ●SNSから脱皮して本当の友達を作るソーシャルスポーツ市場
 ●ソーシャルな友達人脈を販路としたホームパーティビジネス
 ●日本国内とは違う世界の企業慣習とビジネスルール(インド編)
 ●母校を起点とした人脈作りと実名制コミュニティの活用方法
 ●イスラム商法に学ぶ営利ビジネスの健全化と懺悔の方法
 ●オープンにされない紳士クラブの存在とインナーサークル
 ●同窓会ブームで浮上する“再会”を支援するリユニオン市場


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