起業家のための成功法則
  
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  独立起業する年齢は次第に高齢化して現在では平均43歳。これからは50歳以降の開業希望者が増えると言われている。一般に開業年齢が上がるほど失敗確率も増えると言われているが、その理由がどこにあるのかを探る。
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高齢化する独立開業年齢でみられる
起業の特徴と失敗要因
written in 2006/10/10

 脱サラをして自分の会社を起業した人が失敗する危険性は開業からの3年間が最も高く、1年目で廃業する人は全体の約3割、3年目までには約5割が廃業へと追いやられている。開業から10年後まで生き延びられるのは約2割の確率に過ぎない。3年目までに約半数の開業者が消えてゆく要因には、事業に対する見通しの甘さということが大前提にあるが、最近ではリストラ型や定年型の独立起業が増えていることも影響している。自ら望んで起業するというよりは、いま勤めている会社を辞めなくてはいけないことにより、独立の選択をするというスタイルだ。

起業成功者の経験では「独立する年齢は若いほど良い」という意見が大勢を占めているが、実際の動向をみてみると起業年齢は著しく高齢化している。国民生活金融公庫が毎年行っている「新規開業実態調査」によれば、2005年度の平均開業年齢は43歳で、10年前よりも3歳ほど高くなっている。さらに特徴的なのは、50歳以上の独立開業者が非常に増えているということだ。これからは団塊世代が定年退職を迎えることで、さらに50代以降の開業者が増えていくことは間違いない。

《新規開業者全体における50歳代以降の割合(30歳未満の開業者との比較)》
     50代以降30歳未満
    ・1991年11.5%14.5%
    ・1992年10.7%14.1%
    ・1993年13.2%14.7%
    ・1994年13.2%13.4%
    ・1995年13.8%13.2%
    ・1996年14.0%13.0%
    ・1997年15.4%15.0%
    ・1998年17.5%15.2%
    ・1999年21.4%12.1%
    ・2000年23.8%12.1%
    ・2001年25.4%11.0%
    ・2002年22.9%13.4%
    ・2003年25.3%11.8%
    ・2004年29.0%10.3%
    ・2005年30.5% 9.9%
 ※出所:2005年度新規開業実態調査(国民生活金融公庫)

50代といえば約30年のビジネス経験を積んでいることから、若年層の開業と比較して成功確率が高いかといえば、決してそういうわけではない。年齢の分だけ堅実な独立計画を立てるのかというとその逆で、会社での経験が長い分だけ、これまでのサラリーマン時代と同様に大きな事業案件を手掛けようとする傾向が強いのだ。大企業であれば、将来への投資として社員にベンチャー事業を企画させることもあるが、自分が独立して行う事業としてはベンチャー事業ではなく、日銭ビジネスをまず手掛けなくては商売人として生き延びてゆくことができない。
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この記事の核となる項目
 ●ベンチャー事業と日銭ビジネスの違いについて
 ●開業年齢別にみた事業の形態と規模の比較
 ●年齢別にみた開業時の組織形態(個人事業or法人企業)
 ●年齢別にみた開業時の従業員数
 ●新たな商売センスで成長する古着屋経営から学ぶ小売業の本質
 ●家賃なしで好立地に出店するワゴンショップのビジネスモデル
 ●「いつか起業したい願望」から脱却した「すぐに始める起業」
 ●前勤務先との関係に依存する独立起業者の弱気から抜け出す発想


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