環境ビジネス・エコビジネス事例集
  
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  エコをテーマにしたグリーンビジネスでは、様々な新職種が登場している。その一方で、新技術の進化も激しいため、その動向や業界構造を十分に把握していないと、グリーンビジネスのプロとして長期で活躍していくことは難しい。
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グリーンビジネスのプロとして
起業するための方法と業界構造
written in 2012/3/4

 グリーンビジネスが注目されるようになったのは、1990年代後半からのことだが、そこから、十数年の間に数え切れない新技術が生まれては、消え去っている。今後の需要拡大が確実視されている、太陽光発電パネルにしても、様々なメーカーが参入して、その度にパネルの生産コストや発電単価は安くなっている。

日本の太陽光発電は、1Wあたりの設備単価が500〜700円だが、これは世界の水準からみるとかなり高い。太陽光発電のパネルは、工場設備を大規模化して生産量を増やすほど単価を下げることができるため、海外メーカーの攻勢に戦々恐々としている。

太陽光パネルの素材を、一般的な結晶シリコンから、「テルル化カドミウム」という安価な材料に変えることで量産化に成功している米ファースト・ソーラー社の場合は、1Wあたりパネル生産コストが、2006年には1.40ドルだったが、2010年には0.77ドルまで下げてきている。さらに今後も、中国パネルメーカーとの競争により下がっていくとみられている。

《米ファースト・ソーラー社の太陽光パネル単価推移》

  

こうした価格の崩落は、数年前に20万円以上した大画面液晶テレビが、今なら2万円前後で買えるようになったことと似ている。つまり、家電業界が痛感しているライフサイクルの短命化は、太陽光・風力等の自然エネルギー発電や、電気自動車などの将来にも当てはまる可能性が高い。

 最新技術の価値(購入単価)が急ピッチで下がることは、利用者にとっては歓迎すべきことだが、その業界に関わる会社や労働者の立場では、死活問題となるため、これから参入する者にとっては、できるだけリスクが少ないビジネスのスタイルを確立することが重要。そのためには、まずグリーンビジネスの業界構造を理解しておく必要がある。

太陽光発電ビジネスの場合には、パネルメーカーが全国の家庭に設備の販売をするにあたり、地域の電気工事業者や個人開業者を加盟店としてセールスから施工までを任せているのが一般的である。



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この記事の核となる項目
 ●夢のグリーン新技術〜夢のその後
 ●公的資金をアテにしたグリービジネスの結末
 ●家電業界に似たグリーンビジネスのライフサイクル
 ●太陽光発電ビジネスの業界構造(FC方式)
 ●FC加盟による太陽光発電ビジネスの開業モデル
 ●グリーンビジネス専門家を養成する業界構造
 ●米国におけるソーラーインストーラー育成経路
 ●既存職種にグリーン付加価値を与える方法について
 ●エコツーリズムで生まれる観光業界の新職種
 ●モノ作り立国の頭脳となる研究者の育成と資金調達ルート
 ●スローライフ志向のエリート客を取り込む持続型レストラン
 ●ブランドエコバッグに群がるグリーンコンシューマーの実態
 ●環境ビジネスを収益化する基本モデル、エコトレードの仕組み


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